内容説明
経営戦略論の概論であると同時に、経営戦略論の意義・方法論を示した原論。
目次
第1部 経営戦略の変遷と戦略理論の発展(経営学の誕生―一九〇〇年代~一九五〇年代;経営戦略論への発展―一九六〇年代~一九七〇年代;競争戦略の時代―一九八〇年代;経営資源と組織の時代―一九九〇年代;戦略と組織の融合―一九九〇年代後半;リーダーシップの時代―二〇〇〇年代;近年の経営戦略論のテーマ)
第2部 戦略理論のパースペクティブ(戦略理論の潮流;戦略理論の体系;戦略理論と企業経営)
著者等紹介
波頭亮[ハトウリョウ]
経営コンサルタント。1957年、愛媛県生まれ。東京大学経済学部(マクロ経済理論及び経営戦略論専攻)卒業。マッキンゼーを経て1988年独立、経営コンサルティング会社(株)XEEDを設立。幅広い分野における戦略系コンサルティングの第一人者として活躍を続ける一方、経営戦略論や論理的思考に関するテキストの著者としても注目されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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人工知能
3
各経営戦略理論の位置づけを明確にできたという意味で勉強になった。プランニング学派、ポジショニング学派から、組織論やエマージェンス学派まで、経営戦略をたてる上で、ポーターのポジショニングだけでなく、その差別化を可能にする組織やビジネスモデルなど、自社の中にある要素を以て他社が追随できないようにしたり、大枠はプランニングしながらも、それから実行する上で軌道修正するなどして成功確率を上げたり、経営は本質的に背反事象の積み重ねなので、相反する理論を柔軟に、かつ常にその理論の立ち位置を理解しながら使うことが大事。2018/05/30
Masakatsu Yamasaki
1
戦略理論の系譜を体系的に学ぶことができる本。相反する理論を統合して活用することが大事なのだと思った。ポーターのポジショニング学派は、外部に目を向け差別化する戦略だが、各社が同じことを試みた結果、逆に同質化してしまった。その後内部に目を向け、自社ならではの価値を生み実行力で差別化をはかるリソースベースドビュー学派が展開され、リーダーシップ論と統合されていった。ミンツバーグの「戦略はプランニングできない」という立場であるエマージェンス学派のホンダの事例も興味深い。2010年以降の動きも知りたい。2021/11/30
リオ
1
論理構成が美しすぎる。合わせて、今更ながら経営戦略全史も補完的に読んでいる。 結局戦略は現代の経営に使えるのか?それはYES。ただし、現代の状況を踏まえて柔軟に選択する必要があるということ。それが、経営の複雑性であり、単にひとつの理論でカバーできるものではないということ。2017/04/04
はる兄
1
まず一言。非常に分かりやすかった!ポーターやコトラーのフレームワークについてはある程度知ってはいましたが、経営戦略論全般に関しての書籍はこれが初めてでした。それでも十分に理解、納得させてくれる本です。また、読み進めていく過程で生じる疑問についても、最後にしっかりと答えを示してくれました。モヤモヤしていた頭をスッキリと整理させてくれます。著者に対して尊敬の念を抱かずにはいられません。今後はこの本で学んだ経営戦略論の俯瞰図を基に気になる理論について深掘りしていきたいと思います。2016/12/10
しんたろ
0
いわゆる経営戦略、経営学を歴史を追って俯瞰、分類、分析、今後の展望を示す。/教科書的に何度も引くことになりそう/概念の要素が強いのでまたじっくり2016/10/17