内容説明
在日三世、女性編集者のエッセイ集。なぜこんなにも激しく“わが民族”というものを求めて心が向かい、同時に民族に対して個を守ろうとするかのように心を閉ざし続けるのか。この引き裂かれた私の根拠が何なのか、実はまだよくわからない。ただ今の私にはっきりわかっていることと言えば、踊りの場がある限り、その身近に寄り添って生きていくに違いない、ということだけである。それだけは確かだ。
目次
1(一つの名前で生きる;「ハルメのお話をしようね」;ヨンチョルへ(「思い出」と「思い」/メッセージ/踊りの場))
2(日本橋;ヒサコ;平凡(平凡/H君のこと)
「記憶」にまつわるささいなこと
死者の声)
3(一枚の写真から見えてくること;「でも、人生はそれほど単純ではありません」;マサコ叔母さん;父と母のいる場所(母の願い/父の後ろ姿))
著者等紹介
高秀美[コスミ]
1954年東京生まれ。在日朝鮮人3世。編集者。主に在日朝鮮人の証言集のインタビュー・編集に関わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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