感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
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著者は東ドイツ建国時に指導部にいたが、間もなく路線対立で西側に亡命したという経歴のドイツ人研究者。内容はスターリン死後のソ連指導部の動向をブレジネフ政権の60年代半ばまで、党大会や会議における発言のテキストや党の内部資料、出版物に掲載された論文などから分析している。冷戦期の著作なので、今読むと色々不十分な部分もありそうだが、リアルタイムだから書ける生々しさも感じられる。巷間のイメージと異なり、フルシチョフはスターリン批判を、党そのものへの批判に繋がらないように範囲を限定しながら慎重にしていたことが伺える。2024/02/13
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- 和書
- 対訳読売新聞「編集手帳」