内容説明
2005年から始まった都立中高一貫校が人気の的だ。全10校の平均受検倍率は約7倍。そのメリットは、6年間の中で先取り学習が可能なため、後期課程を大学受験の準備に充てられること。しかも同じ中高一貫でも私立は最低500万円もの学費がかかるのに、都立は授業料もすべてタダ。私立と都立の“いいとこ取り”をしたのが、都立の一貫校なのだ。しかし高倍率にもかかわらず、入学時に「学力試験」がないという矛盾もある。実はこのシステムは「ゆとり教育」の副産物なのだ。本当に都立の中高一貫校は「お得」なのか。今春まで現場の歴史教師だった著者が、徹底検証する。
目次
第1章 都立中高一貫校の構想(世にも奇妙な「学校群制度」;都立高校の凋落 ほか)
第2章 都立中高一貫校の誕生(はじめての中高一貫校・白鴎高校;努力万能主義という幻想 ほか)
第3章 10校の都立中高一貫校と九段中等教育学校(東京都初の中等教育学校の誕生―小石川中等教育学校;小石川高校が計画した「日本一周洋上研修」 ほか)
第4章 都立中高一貫校の現実とその矛盾(なぜ学力検査をしてはならないのか;「特色ある検査方法の具体例」 ほか)
著者等紹介
河合敦[カワイアツシ]
1965年、東京都生まれ。早稲田大学大学院修士課程修了(日本史専攻)。89年、日本史の教諭として東京都に採用され、2004年より都立白鴎高等学校・附属中学校に着任。教壇に立つ傍ら、歴史作家・歴史研究家として、数多くの著作を刊行。テレビ出演も多数。13年、東京都を退職。現在、早稲田大学教育学部講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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