幻冬舎新書<br> アングラマネー―タックスヘイブンから見た世界経済入門

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幻冬舎新書
アングラマネー―タックスヘイブンから見た世界経済入門

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  • サイズ 新書判/ページ数 258p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784344983137
  • NDC分類 333.6
  • Cコード C0295

内容説明

世界各国の税収が極端に減少している。税金は表の経済にしか、かけられないからだ。タックスヘイブン(租税回避地)やシャドーバンキング(影の銀行)を使った、いわゆる脱税や資産隠し、麻薬や売春や賭博によって生まれ蓄えられた金をアングラマネーと呼ぶ。世界の年間総生産70兆ドルの約25%がタックスヘイブンに流れ、シャドーバンキングの規模は約67兆ドルにまで拡大。もはや中央銀行やIMFも制御できない闇資金の還流が世界経済を揺さぶっている。その歴史と仕組み、各国最新事情を詳細に解説した画期的な書。

目次

第1章 裏側から見た世界経済
第2章 アメリカというタックスヘイブン
第3章 イギリスのタックスヘイブン―シティを中心とする蜘蛛の巣ネットワーク
第4章 追い込まれる世界最大のタックスヘイブン、スイス―守秘義務ビジネスの終焉
第5章 イタリアのアングラマネー
エピローグ―キプロス、ドイツ、そしてヴァーチャル・マネーへ

著者等紹介

藤井厳喜[フジイゲンキ]
1952年、東京都生まれ。国際政治学者・未来学者。77年、早稲田大学政治経済学部政治学科を卒業後、クレアモント大学大学院で政治学修士号取得。ハーバード大学政治学部大学院にて政治学博士課程修了。ハーバード大学国際問題研究所日米関係プログラム研究員・政治学部助手を経て帰国。現在は拓殖大学日本文化研究所客員教授、ケンブリッジ・フォーキャスト・グループ・オブ・ジャパン代表取締役、呉竹会・アジアフォーラム代表幹事、日米保守会議理事兼事務局長などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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kayak-gohan

34
本書では、①企業が本来納めるべき税がタックスヘイブンを利用した脱税、節税、租税回避によって納められず、財政を圧迫、②非合法な手段で生み出されたアングラマネーのロンダリング(洗浄)、③世界的な金融規制強化によるタックスヘイブン崩壊とバーチャル・マネー(例、ビットコイン)の出現、の論点とそのメカニズムが解明されている。税には「富の偏在を是正し、所得の再分配を促す」機能もあるが、実際には機能せず格差は解消されないままである。その真の原因は所得体系にあるのではなく、負担の公平性にあることを本書を読んで感じた。2014/03/07

jj

7
租税回避地を利用したアングラマネーを分かりやすく具体的な事例を多く取り入れとても参考になりました。租税回避された巨大マネーの蓄積は世界経済に大きな影響を与えている実態と、それを規制することによってリーマンショックのような世界規模の経済危機の原因となった事実は驚きでした。リーマン後ブッシュJrが租税回避地の行き場をなくしたアングラマネー・ドルを減税特例で本国に呼び戻し、その巨大マネーを米国の経済対策として利用したことを初めて知りました。またバチカンの闇の部分はとても興味深く、もう少し詳細を調べようと思います2016/04/28

Haruka Fukuhara

3
読んだと言いつつ話の半分も理解した気がしないけれど、表と裏とそれぞれ大きい市場があって裏のマネーはアメリカ主導でブッシュ政権以来随分と追及されたみたい。タックスヘイブンをブラックホールに例えていたのが印象的だった。2017/02/14

Yanabod

3
タックスヘイブンを利用した世界のアングラマネーの動きを分かりやすく、興味深く新書として描いていることは面白い。大きくアメリカ、イギリス、スイス、イタリアとそれぞれの国でいかに暗躍しているかよくわかる1冊です。2013/09/28

ドリルメロン

2
タックスヘイブンに対する規制強化の国際的な流れが順を追って説明されていて分かりやすかった 最近のパナマ文書流出もどうもこの国際的な流れ、アメリカの意向が背景にあったんだと思う2016/04/28

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