内容説明
3人に1人はがんで死ぬといわれているが、医者の手にかからずに死ねる人はごくわずか。中でもがんは治療をしなければ痛まないのに医者や家族に治療を勧められ、拷問のような苦しみを味わった挙句、やっと息を引きとれる人が大半だ。現役医師である著者の持論は、「死ぬのはがんに限る」。実際に最後まで点滴注射も酸素吸入もいっさいしない数百例の「自然死」を見届けてきた。なぜ子孫を残す役目を終えたら、「がん死」がお勧めなのか。自分の死に時を自分で決めることを提案した、画期的な書。
目次
第1章 医療が“穏やかな死”を邪魔している
第2章 「できるだけの手を尽くす」は「できる限り苦しめる」
第3章 がんは完全放置すれば痛まない
第4章 自分の死について考えると、生き方が変わる
第5章 「健康」には振り回されず、「死」には妙にあらがわず、医療は限定利用を心がける
終章 私の生前葬ショー
著者等紹介
中村仁一[ナカムラジンイチ]
1940年長野県生まれ。社会福祉法人老人ホーム「同和園」附属診療所所長、医師。京都大学医学部卒業。財団法人高雄病院院長、理事長を経て、2000年2月より現職。一方、「同治医学研究所」を設立、有料で「生き方相談」「健康相談」を行う。1985年10月より、京都仏教青年会(現・薄伽梵KYOTO)の協力のもとに、毎月「病院法話」を開催。医療と仏教連携の先駆けとなる。1996年4月より、市民グループ「自分の死を考える集い」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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