幻冬舎新書<br> 松田聖子と中森明菜

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幻冬舎新書
松田聖子と中森明菜

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  • サイズ 新書判/ページ数 318p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784344980631
  • NDC分類 767.8
  • Cコード C0295

内容説明

アイドルを自覚して演じ、虚構の世界を謳歌する松田聖子。生身の人間として、唯一無二のアーティストとしてすべてをさらす中森明菜。相反する思想と戦略をもった二人の歌姫は、八〇年代消費社会で圧倒的な支持を得た。商業主義をシビアに貫くレコード会社や芸能プロ、辛気臭い日本歌謡界の転覆を謀る作詞家や作曲家…背後で蠢く野望と欲望をかいくぐり、二人はいかに生き延びたのか?歌番組の全盛時代を駆け抜けたアイドル歌手の、闘争と革命のドラマ。

目次

第1章 夜明け前―一九七二年‐七九年
第2章 遅れてきたアイドル―一九八〇年
第3章 忍び寄る真のライバル―一九八一年
第4章 阻まれた独走―一九八二年
第5章 激突―一九八三年
第6章 前衛と孤独―一九八四年
第7章 宴のあと―一九八五年

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

蔦屋重三郎そっくりおじさん・寺

86
「歴史上の人物として、モーツァルトとベートーヴェンのことを書くように、あるいは、平塚らいてうと伊藤野枝のことを書くように、松田聖子と中森明菜を書く」と『はじめに』にある通り、まさしく歴史物語的な面白さ。以前この著者の『山口百恵』(朝日文庫)を読んで大層面白かったので期待はしていたが、期待に違わなかった。前史として山口百恵から語られるのだが、私が子供時代に夢中で見ていたテレビ番組の数々を思い出した。1986年以降はざっと触れるのみだが、二人の歌手を通して80年代という時代が如実に現れている。名著。2015/06/19

Take@磨穿鉄靴

42
楽しめた。半分以上が松田聖子。半分以下の残りを山口百恵と中森明菜とその他で分けたような分量。著者の主観に頼りきった話ではなくその都度情報元のソースを提示して客観的に伝えようとする姿勢は好感が持てた。特に誰に肩入れするわけでなく時代背景も含め考察してあり今まで点で捉えていたそれぞれが時系列で語られ懐かしさもあり楽しい時間を過ごせた。時折著者が冷静に毒を吐くのが的を射ており下手な小説より楽しめた。個人的にはもう少し中森明菜について語って欲しかったけどそれはまあやむ無しか。★★★☆☆2023/06/03

nonpono

16
初めて買ったレコードは明菜の「DESIRE」だった。本書は松田聖子と中森明菜という稀代のアイドルの軌跡をたどるストーリー。スキャンダルより、歌声、カリスマ性、世情に趣きを置く。そして松田聖子なら作り上げた松本隆や松任谷由実などのクリエイターの葛藤、中森明菜ならその家族、孤独にも視点置く。参考資料みたいに当時のレコード大賞の受賞者やベストテンでの順位を示し、そのときの音楽界を俯瞰する。何千の言葉よりときには数字が雄弁に語る。陳腐だが聖子が太陽なら明菜は月なんだろうか。願わくばまた明菜ちゃんの歌声が聴きたい。2023/05/27

五月雨みどり

16
表題「松田聖子と中森明菜」がライバルとしてヒットチャートを抜きつ抜かれつ活躍したのは1980年代だが,彼女たちが活躍できる土壌としての1970年代の歌謡曲・アイドル事情から話が始まる(中でも山口百恵に重点が置かれる)。あの華やかなりし80年代の音楽シーンを,特にTBSテレビ「ザ・ベストテン」中心にしぼって,主に松田聖子のシングルヒット曲の歌詞(ほとんど松本隆作)から時代の空気を切り取りつつ解説した意欲作。80年代は自分のティーン時代とガッツリ重なるため,読んでる間ずっと頭から脳内物質出っぱなし。あー幸せ。2021/05/22

Yutaka Matsuzawa

15
山口百恵引退後、二人のアイドルがどう駆け抜けて行ったかが書いてある。曲ごとの背景と事情がメインなのだが、印象に残っているのは、松田聖子は芸名で本名蒲池法子が芸能人松田聖子を演じていたのでスキャンダルを凌ぐことができた。しかし中森明菜は本名だったので逃げる場が無かったというところ。同情してしまう。2018/01/17

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