出版社内容情報
【内容紹介】
禅には理論や思想なども必要であるが、“体験の宗教”であるから実践的には直接正師につくことが第一であり、書物ならば体験にもとづく手びき書こそ最も重要であろう。本書は、ある禅界消息通の師家(しけ)が、私のすすめる禅の本を列挙した、その筆頭に掲げられたもので、著者自らの「修道の記録」が理路整然と体系化され、先達の書物に照らしながら、参禅の方法と心構えが懇切丁寧かつ具体的に記された最良の指南書といえる。(「解説」より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田九七
6
真の修行を語る大切な一冊です。一文字も一文字も、代々の祖師が伝えてきた教訓と平生気力を尽くした修行によって得た知恵です。今年読んだ本の中で自分にとって最も啓発的なものでした。大森老師に敬意を捧げたいと思います。2021/12/21
さっちも
6
アメリカでは座禅のテキストに使われることシバシバらしい。座禅の聖書。擦りきれるほど読みたい。2015/09/15
富士さん
5
10年前、本書を読みながら座禅会に通った記憶が蘇ります。最初で最高の本でした。小難しい理論に敬意を払いながらも、あえてそれを「屁理屈」と言い、あくまでも実践に集中されているのが素晴らしい。禅は日常の延長線上にあるものだと思います。我を忘れて何かに没入し、いつの間にか何時間も経っていた経験。そして、その後の何とも言えない清々しさは、誰もが一度は経験していることでしょう。それこそが三昧境であり、過去を悔やむでも未来を恐れるでもない、流れる今と共にある、禅の目指すべき境地であり、悟りなのだと理解できます。2021/12/06
零水亭
4
坐禅の実践に最適。2019/07/01
ミー子
4
最近、近所のお寺の坐禅会に行き始め、興味深く最後まで読んだ。無の境地についてなど、今の私にはまだまだ掴めない哲学もあったけど、魔境について、せぬときの坐禅…など、いい本でした。2014/12/28