内容説明
紅葉山高校茶道部部長・高2の檜山柊は二学期始業早々、顧問から校内の茶室「紅葉楼」の移転を告げられる。紅葉山を借景に、池を抱く広い茶庭に四季折々の花が咲き、観月にもふさわしいその茶室は、柊自身にも部員皆にもかけがえのない場所だった―。「紅葉楼」を、そこでしか得られない時間を守るため、少年たちの熱い闘いが始まる!
著者等紹介
益田昌[マスダショウ]
964年大阪府生まれ。京都女子大英文科卒。『天昇る魚』で第二十九回BKラジオドラマ脚本賞最優秀賞を受賞『硯』で第三十回ゆきのまち幻想文学賞長編賞を受賞。ラジオや舞台のシナリオを手掛ける。現在コンサルタント業及び執筆業を営む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しいたけ
65
それぞれ伝統を背負っていて、それぞれ悩みがあって、それぞれ思い合って、そんな男子高校生の話でした。色んな問題が提起されていたけれど、どれも私にはいまひとつ感動に届かず残念でした。夜中のアニメになったら結構面白いのかもと思いました。2024/05/26
タッキー
11
点訳のために読んだ本。男子高校の茶道部の面々が、部活で使っている茶室を守るため、クラウドファンディングを使って、その資金集めをするというストーリー。出てくる高校生たちも全員素直でいい子たちばかりで、ストーリーも平坦で見せ場があるわけではなく、ちょっとご都合が良すぎるかなあと思いましたが、そんな中、最後のオチはホッコリとしていて、あぁ読んで良かったと思わされました。2024/02/05
じお
8
★★★☆☆ 紅葉山高校2年で茶道部部長・柊は茶室を壊し温水プールを作るという学校の意向を知らされる、その知らせと時を同じくして、自分にとって大切な場所であった亡き祖母の家も売却されると告げられる、かけがえのない場所を守るため少年たちの奮闘が始まる、名前覚えらんねぇ…となる感動青春小説。まずまず、初手、キャラがたくさん出てきて名前が覚えられなかったり視点が変わったりと、導入がちょっと気になるところですが、その後はすんなり読める感じ、大切な場所を守りたいという真っ直ぐな思いは読んでいて快い、→2024/05/27
joyjoy
7
またまた部活動もの。今回は茶道部。先日読んだ「踊れ!文芸部」の男子たちとはちがって、みなそれぞれに才のある部員たちが得意分野を生かしつつ、茶室存続の危機に立ち向かう。カウントダウンに入っていくと、残り数時間でどう問題を解決していくのか、ハラハラしながら読み進む。紅葉楼から眺める月の描写も魅力的で楽しめた。2025/04/23
ほんメモ(S.U.)
6
文化系部活青春ストーリーの定番(部員が少ない中仲間を見つけて『○○甲子園』で輝く的な)本かな?と思ったら、予想外の展開でしたが、これはこれで面白かったです。特殊な学校の設定なので、元々環境や人脈といったアドバンテージを持つ登場人物の彼らですが、茶道や茶室にかける思い、周りの人々に対する思いは純粋なもので、高校生らしい爽やかさが感じられる小説だったと思います。学園祭のお茶会の描写がもっとあったら嬉しかったかも。人々がどういったことに財布を開くか、という意味ではビジネス書として読めるのではないかと思いました。2024/12/03
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