内容説明
懐かしいあの町へと旅し、キッチンからは母が野菜を刻む軽快なリズムが響く―あたたかな絵と、それに添えられた優しい言葉が、心を豊かにするさまざまな風景を自在に切り取り、一年の時の移ろいを描いていく。絵本が導く記憶の世界は、どこまでも、終わりなく続く。
著者等紹介
アナグリウスケイ子[アナグリウスケイコ]
富山県出身。日本航空退社後1969年スウェーデン・ストックホルム王立Handarbetes Vannerテキスタイル学校で染色、織物、デザインを学ぶ。帰国後、フリーのデザイナーとしてTV、雑誌、コマーシャル等の分野で作品を発表する。1994年UNESCOプロジェクト“Arts in Hospital”を日本で初めて病院に導入し、国立、私立を問わず多くの病院アートを手がける。1998年スウェーデン・ノーベル財団の依頼によりノーベル生理学・医学賞選考会場のアートを手がける。現在、自然の庭から学ぶ心のケア―をテーマにしたスウェーデン方式の独自の庭園療法をArts in Hospitalと連動させている。また、病院、クリニックなどの機能的デザイン(インテリアやアートなど)に関わり、看護大学学生や美大生、精神科看護教育の学生など、若者への継承に携わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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paluko
8
縁あって著者のケイ子さんから直接、買い求めました。「寝ながら見る絵本」というのは、もともと(長期)入院中の患者さんがベッドで文字通り寝ながら読める本、軽くて手が疲れない、うっかり顔の上に落としても痛くない、文字少なめ…というコンセプトで作られたそうです。優しい色合いで当たり前の日常を切り取ったように見えながら、よく眺めるとスケール感その他に「あれ?」というずらしが入っていて見飽きない。そして結論を提示せずオープンな各見開きの文章が「記憶をめぐる散歩」を促すしかけになっているのかなと感じました。2021/08/26
kaz
1
軽いタッチの絵にほのぼのとさせられる。文章の方は、あまり感じるものがなかった。 2019/07/02