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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そのじつ
5
「那由多」から佐々木作品を読み始めて感じ続けているのは「帰る場所の消失」。確かに自分の家なのに、確かに自分の母なのに「アナタ誰ですか?」と追い返される…という悪夢を見た事があるが、その夢のデジャヴュを見ている気分になる。アイデンティティの根っこを揺るがす大変な恐怖の最中見出すのがただ一人、自分を自分と認識してくれる他者。その細い糸を頼りに己の存在を保ってゆく主人公…佐々木作品のこのパターン、人間共通の無意識下の認識を掬いだしている様に思う。その源を突き詰め続ける作者の答えのひとつが本作かもしれない。2012/01/28
RIENZI
2
佐々木淳子さんの作品を読むと、なんというか、魂の深いところを揺さぶられる。もっと評価されて良いと思う。ディメンショングリーンも読みたい。掲載誌が見つかりますように。メロディ辺りどうか。2012/08/28
魔魔男爵
1
渡辺恒夫の遍在輪廻論と同じ事を考え付いた表題作はハインラインの「夏への扉」広瀬正の「マイナス・ゼロ」を越える時間SFの傑作だが、ゲイカップルが科学の力で遺伝的に正統な子供を手に入れる「ベビーNの幸福」も素晴しいSFの夢が詰まっている。単行本初収録の「のこされた心ケースB」も自殺を否定する傑作。淳子先生の素晴しい思索は漫画で書かずに論文で書けば、永井均や渡辺恒夫クラスの哲学者として日本の歴史に残ったのに、漫画家なのに頭良過ぎたのが淳子先生の不幸ですな。後書き漫画では手塚治虫批判という神をも畏れぬ行為してるw2011/04/25
ごろつきねこ
1
大好きな佐々木淳子さんのWho!と並ぶ入手難易度の高いSHORT TWISTが体裁を替えて復刊されてた。オパールの竜やベビーNの幸福も入ってて、さらに書き下ろしの掌編、LONG TWISTも……ああ、ファンやってて良かった。少女マンガもSFも好き。時間SF大好物さ!って方は是非読んでみて欲しい本。2011/04/24
かねかね
1
いやぁ、懐かしい!! かなり好きな作品です♪ 大昔に雑誌で読んだだけだったんですが、印象が強くて強くて。読んでるうちにラストまで思い出しました。潜在的な部分で物凄く影響を受けた作品だなぁと読んでいて思いました。2011/03/28