出版社内容情報
東京のバーベキュー場で起きたヒ素による大量殺傷事件。記者の勝木は、十数年前の北海道灰戸町家族毒殺事件を思い出す。家族が死んだ居間で寛ぎカップラーメンを啜っていた生き残りの少女、赤井三葉が〝また〟殺したのではないか。三葉の行方を追い勝木は北へ向かうが――。「みんな死ねばいい」。灰戸町の女たちの怒りの連鎖が、新たな悲劇を産み落とす。
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
TAKA
14
現代で起きた事件と過去に遠く離れた地で起きた事件を、時間軸をずらしながら進行していく様に、先が気になりどんどん読み進めた。ところが途中からは様相が一変して狂気を孕んだ人間模様が展開されていく。正直ちょっと引くくらい異常な思考の世界だった。後半トーンダウンした感じがして残念だ。レッドクローバーは結局どうなったのかな?2025/09/20
紫スカートのおっさん
12
👧✖️2 🧑🧑🧒✖️1 🛻✖️1 🗑️✖️1 🔥✖️2 🦷✖️1 🐬✖️1 🫙✖️1 ⛰️✖️1 ⛩️✖️12025/09/20
ナオ
8
めっちゃ分厚いけど、めっちゃ面白かった!!!どうしてこんな物語を思いつけるのか。こーゆーのが読みたかった。凄いな。私も北海道の田舎育ちなので、この閉塞感は何となく分かる。ここまで陰湿なものでは無いけど、差別的な事もあったし。 自分ではどうしようも無い事、無いと思える事が多すぎて、怒りが溢れ出るのも、何となく分かる。傷つけられる位なら、こちらから傷つけてやるって感情も分かる。分かりすぎて痛い。最初はあの有名な事件を連想するけど、全く違うところに連れていかれました。オススメです。2025/09/17
憂希
1
★✖️4。閉鎖された地域での息苦しくなる様子はまさに「灰戸町」暗すぎても闇になりきらない感じがまさに「灰」。 「世界は人間の醜さでできている。」とあるが、閉鎖された地域から幸せを望んでいるのに、この話には人間の醜さが詰まりすぎていて読んでいてゾッとした。2025/09/27
Steppenwolf
0
Gヒ素中毒で3名を殺害した犯人丸江田は記者の接見に応ずるも何も語らない.新聞から月刊誌に移動した勝木はかつて取材した北海道の寒村で起きたヒ素事件との関連で取材を命じられる.そしてこの事件と寒村の事件がリンクすることになる.各節事件関係者の視点での語りとなり,貧困ニグレクトイジメなど嫌な話を否応なく聞かされる.主人公は人間の負の側面と言えるかと思う.題名は登場人物のひとりにちなむ.赤井三葉,望月ちひろ,長谷久仁子・・・皆その寒村に絡む.2025/10/02
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- 和書
- 陸軍大将・今村均