出版社内容情報
ワンオペ育児中の亜希、マタハラを訴えられ絶望している茗子、そして二児のシングルマザーの三津子。三人は匿名でコメントしていたあるブログの炎上をきっかけに、偶然出雲で出会う。「私みたいにいい歳して子供のいない女性を、見下していませんか」茗子の切実な問いへの二人の答えは? 女同士本音のバトルが始まり、息をのむ傑作長編。
内容説明
ワンオペ育児中の亜希、マタハラを訴えられ絶望している茗子、そして二児のシングルマザーの三津子。三人は匿名でコメントしていたあるブログの炎上をきっかけに、偶然出雲で出会う。「私みたいにいい歳して子供のいない女性を、見下していませんか」茗子の切実な問いへの二人の答えは?女同士本音のバトルが始まり、息をのむ傑作長編。
著者等紹介
飛鳥井千砂[アスカイチサ]
1979年生まれ。愛知県出身。2005年「はるがいったら」で第十八回小説すばる新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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mayu
27
やー、一気読みです。一歳の子供をワンオペで育て働きたいけど、保育園は仕事をしなければ入れず仕事は保育園が決まらないから受からない亜希。子無しの正社員で妊娠、育休で休みがちな社員たちの仕事を一手に請け負いながら働く茗子。対局とも言える2人の話は読む人によって見え方や受け取り方が変わるかもしれない。互いが抱える鬱屈にわかるなぁ〜と思う。子供がいながら自由に働けないのも、それで一人に負担がかかるのも、誰も悪くないのにそれぞれが抱える苦しさがリアル。苦しみながら行動しなければ辿り着けなかった光を見つける物語。2025/03/14
ココ
16
ワンオペ育児中、再就職希望でも保育園の見つからない亜希。生真面目に仕事に取り組むが、子供がいないことで生じる、産休・育休の部下や夫との関係のストレスを抱える茗子。二児のシングルマザーの三津子のブログを通じて出会う三人。状況や心理描写が丁寧に描かれているので、共感できる。仕事も育児もがんばれ!そして二度と戻れないその世代を十分楽しんでほしい。2025/03/18
月
8
「考えに考えたうえで」非正規雇用のまま子供を産み、保育園決まらない、仕事も見つからないともがく亜希には同情を禁じ得ないが、非正規雇用でマンション購入ってそんな簡単にできるの…?茗子も茗子で、うまく行かないのは会社のせい、夫のせいなのに、腹いせにブログに誹謗中傷をして「猛省を促したいです」と嫌な言葉を書くのは引いた。最後の方で「過去にブログで暴れちゃったことがあるじゃない?だから人事の仕事をして人を救いたい」という発言にもドン引き。暴れたんじゃなくて誹謗中傷だと思った。三津子に許されればそれでいいの?2025/03/04
こばゆみ
7
ワンオペ育児に疲弊している亜希、子育てや妊娠で勤務がままならない同僚の代わりを一手に引き受けている茗子、シングルマザーの三津子が、共通のブログをきっかけに知り合い、交流していく物語。とはいっても交流するのは後半も後半で、お話の大部分は登場人物それぞれの置かれた状況。over30の女性なら感情移入しながら読めると思う。面白いとは違う気がするけれど、諸々興味深く思いながら読了。2025/03/23
ナオ
6
そう、昔、「はるがいったら」「タイニータイニーハッピー」が良かったのと、名前の字面が好きだったんだよなーと購入。面白かったけど、ずっと息苦しかった。あるブログに係る3人の女性の物語だけど、働きたくても保育園が決まらなかったり、 妊娠、育休の人のフォローでクタクタになり、過去にマタハラを訴えられるとか。何か違和感や不満を、受け流してると最後に首が回らなくなり、ぶち切れると「もっと早く言ってくれれば」と引かれる感じ。希望の持てる終わり方ではあるけど、この手前でもがいてる人が沢山いそうだなーって。ため息2025/03/07
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