出版社内容情報
元高校球児の大瀧鉄舟は野球の道をあきらめ、人生そのものが停滞したまま二十代半ばを迎えてしまった。そんな彼が、ひょんなことから草野球チームを創設することに。彼の元に集まったのは野球で挫折経験ありの男女八人。すったもんだの果てに迎えた初の対外試合で、へっぽこナインがまさかの奇跡を起こすのか!? 読めば心が温かくなる傑作長編。
内容説明
元高校球児の大瀧鉄舟は野球の道をあきらめ、人生そのものが停滞したまま二十代半ばを迎えてしまった。そんな彼が、ひょんなことから草野球チームを創設することに。彼の元に集まったのは野球で挫折経験ありの男女八人。すったもんだの果てに迎えた初の対外試合で、へっぽこナインがまさかの奇跡を起こすのか!?読めば心が温かくなる傑作長編。
著者等紹介
越谷オサム[コシガヤオサム]
1971年東京都生まれ。2004年、第十六回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作『ボーナス・トラック』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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nemuro
38
既読は、①『ボーナス・トラック』(文庫・2010年10月読了)に始まり、②『金曜のバカ』(単行・同年同月/文庫・2012年12月再読)、③『陽だまりの彼女』(単行・2011年5月)、④『空色メモリ』(単行・同年7月)、⑤『いとみち』(単行・2012年12月/文庫・2022年4月再読)、⑥『いとみち 二の糸』(単行・2013年4月/文庫・2015年4月再読)、⑦『くるくるコンパス』(文庫・2017年8月)、⑧『四角い光の連なりが』(単行・2022年3月)まで11冊。朝野球チーム結成の(個人的な)記憶が甦る。2025/04/07
タルシル📖ヨムノスキー
32
高校野球やプロ野球などリアルな野球には全く魅力を感じない私ですが、野球がテーマの物語は時々手に取ります。‥というかたまたま推し作家さんが野球の物語を描いているだけという気もするけれど。とにかくそれぞれ挫折を経験した立場の違う老若男女がチームを結成して、「勝利」を目標に切磋琢磨、孤軍奮闘するというのはやっぱり興奮します。主人公は高校野球で県代表一歩手前までいったものの、肩の故障で挫折し、その後目標を見つけられずフラフラしていた青年。ひょんなことから草野球チームの代表になった彼の葛藤や心の成長が実に清々しい。2024/08/17
なみ
17
怪我で部活を辞めた元エースの大瀧鉄舟は、野球で挫折した経験のある男女を集め、草野球チームを創設する。 年齢も、野球を諦めた理由も、運動神経もバラバラな寄せ集めのチームは、初めての対外試合に勝利することはできるのか? 野球が好きな人はもちろん、そうでない人も楽しめるようになっていて、人とのコミュニケーションがあまり得意ではない主人公の成長物語としても非常に面白かったです。 野球という枠組みを超えて、スポーツの楽しさが伝わってくる作品でした。 バッティングセンターに行きたくなってきました!2024/12/30
伝奇羊
8
参考文献の数がすごい!野球はあまり好きじゃないけど面白く読めた。やはり丁寧に下調べして書いているからなんだろうな。2024/10/03
9分9厘
8
スポーツ小説はこうでなくちゃ。日頃のイライラもイジケた気持ちもすっ飛びます。感化されやすいので地元の野球チームを探しています。「野球に挫折した人」大歓迎の野球チームを立ち上げたのは夏の高校野球埼玉県大会決勝でエースとして登板した鉄舟。最初は集まったメンバーを下に見ていたが、みんなのひたむきさ触れ成長していく再生の物語でもある。「いつものみんな」がいるって素晴らしい。奇しくも本日は夏の甲子園大会決勝。甲子園ロスの今日から読むには最高です。2024/08/24