出版社内容情報
消えた重要参考人・阿部佳奈は、命を狙われていた。H県で彼女を保護しようとする佐江と川村に、謎めく殺し屋『中国人』の魔の手が迫る――。県警内の裏切り者、地元大企業の乗っ取り計画……。事件の背景が明らかになる時、三年前に惨劇が起きた料亭「冬湖楼」が再び修羅場と化す。裏で糸を引く黒幕の正体とは?予測不能のエンターテインメント巨編!
内容説明
消えた重要参考人・阿部佳奈は、命を狙われていた。H県で彼女を保護しようとする佐江と川村に、謎めく殺し屋『中国人』の魔の手が迫る―。県警内の裏切り者、地元大企業の乗っ取り計画…。事件の背景が明らかになる時、三年前に惨劇が起きた料亭「冬湖楼」が再び修羅場と化す。裏で糸を引く黒幕の正体とは?予測不能のエンターテインメント巨編!
著者等紹介
大沢在昌[オオサワアリマサ]
1956年名古屋市生まれ。79年「感傷の街角」で小説推理新人賞を受賞しデビュー。91年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞長編部門、94年『無間人形 新宿鮫4』で直木賞、2001年『心では重すぎる』、02年『闇先案内人』と連続で日本冒険小説協会大賞、14年『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞。22年紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Katsuto Yoshinaga
10
「水の中の犬」で描かれたDBOのような犯罪集団に、「高校事変」で描かれるようなベトナムマフィアがからみ、ストーリーがどんどん加速する。大沢アニキの筆の疾走感は相変わらず素晴らしく、一気読みであった。しかし、ラスト20~30頁で、これまでの全てを収斂させる性急さも相変わらずで、このあたりはどうにかならないものか。解説はミュージシャンの川谷絵音氏で、愛読者らしい。彼は、新宿鮫シリーズはパンクで、狩人シリーズはポストパンクと語っているが、ソレは違うなぁ。ダフィ・シリーズを読んでいただきたいものだ。2023/12/25
kousei
6
ジャンルとしては、いわゆるハードボイルド小説なんだろうが、プロットがしっかりしていて事件の真相と意外な犯人、黒幕と本格ものファンも大満足でした。ムダな情景描写や登場人物の葛藤を省いて上下巻で読ませてくれます。2024/11/19
tmctmhs
3
個人的に発行順がわかりにくいタイトル1位のシリーズ。書き飛ばしてないときの大沢在昌はやっぱり面白い。今回も安定の、以上の面白さ。相変わらず警察や犯罪関連の解像度が高く読中感も読後感もいい。今回の相棒は2人か。ホームの新宿を離れた佐江が新鮮。匂わせで話題に出てきた新宿鮫と交互に少しでも長く続いてほしい。2025/03/08
よし
2
スリリングやったなぁ。犯人がえって感じ。阿部佳奈はいったい誰なんやろ。スラスラっと読了。2025/07/27
倫敦バス
2
Audibleにて再読。やはり佐江はかっこいいなあ。上巻で新しい相棒が「小料理屋の女将みたいな恋人がいそう」と言っていたが、火サスかよと笑いながらもそういう春が佐江にも来ると良いなと思う。前作の異常に若い女の子はだめだぞ。ところで安部かなの本名と身分がわからない。外務省の人かもしれないが、名前は何だ。とにかく佐江には東京以外にも仲間ができてよかった。2025/04/03