出版社内容情報
常務に昇格した二瓶だったが、喜びも束の間、株式市場が大暴落。TEFG銀行は全ての融資先を見直し、リストラを敢行することに。
そんな中、政治家たちの口座情報が次々と盗まれる。人質は、彼らの莫大な預金。犯人の要求は、そして黒幕は一体誰なのか。銀行の信頼と顧客を守るため、二瓶らは見えない敵を前に立ち上がる。緊迫のシリーズ第四弾。
内容説明
常務に昇格した二瓶だったが、喜びも束の間、株式市場が大暴落。TEFG銀行は全ての融資先を見直し、リストラを敢行することに。そんな中、政治家たちの口座情報が次々と盗まれる。人質は、彼らの莫大な預金。犯人の要求は、そして黒幕は一体誰なのか。銀行の信頼と顧客を守るため、二瓶らは見えない敵を前に立ち上がる。緊迫のシリーズ第四弾。
著者等紹介
波多野聖[ハタノショウ]
1959年、大阪府生まれ。一橋大学法学部卒業後、農林中央金庫、野村投資顧問、クレディ・スイス投資顧問、日興アセットマネジメントなど国内外の金融機関でファンド・マネージャーとして活躍する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
98
今回は主人公が常務に昇格しますが難題が再び起こります。株式市場が暴落しさらにコロナが始まり銀行にとっては厳しい状況となってきます。また、システムをメガバンクの二行から乗っ取り政治家の口座情報が盗まれます。主人公の銀行はどうにか被害をまのがれまたさまざまな対応(融資先の見直しや新人教育の在り方)を行いどうにか難局を乗り切ります。主人公の銀行にも黒幕の息のかかった人物がいたりしてまあ本当に荒唐無稽ですが楽しめます。2024/03/20
まつうら
37
シリーズ3作目に出てきた計画経済都市も理解に苦しんだが、この4作目に登場するJGCBはさらに理解しがたい存在だ。転換国債ということは、いずれ国の株になるということ? 国が発行した通貨で、同じ国が発行した株に価格をつけるのって自己矛盾じゃ??? これは著者の壮大な実験小説なのかもしれないが、ちょっとついていけなかった。それよりは前半にあったように、AIとコロナによって時代遅れが決定的となった銀行を飛び出した人材が、昭和初期のように新しいマーケットを創造していくストーリーを読みたかった。次作に期待かな?2022/04/22
Yunemo
34
巻が進むにつれますますエンタメ様相が強まってきて。荒唐無稽な闇組織、新型コロナの原因と結果、ハッカーとの攻防、高度なAI活用による銀行業務の変貌、メガと地銀の行く末、現在の新入社員の現状等々、楽しめました。いつの間にか絶滅危惧種と呼ばれていたヘイジがTEFGの常務、愚直に実直に自分の目で見て進んできた結果、いいですね。いろんな要素を含んでの展開ですが、皆黒い髪で同じ肌の色、多様性を感じない社会、日本に生まれ生活している者には絶対に感じることのない異様な光景、ハッとする感覚で自身もそのものとの認識を新たに。2021/05/04
速読おやじ
21
(モデルとなってる組織をそのまま書きます)絶滅危惧種と言われた東海銀行出身の二瓶氏がMUFGの常務に昇格!三菱にあらずんば人にあらずの組織で大出世だ。時は2020年コロナ禍。コロナを作り出したのは明治から続く闇の組織フリーメイソンで世界を乗っ取ろうとする。みずほとSMBCはシステムを乗っ取られるがMUFGは二瓶が阻止。闇の組織に立ちはだかるのが伝説の相場氏の桂さん。JGCBという転換国債という発想が面白い。こっそりと日銀のETF購入を批判したコメントを言わせているのは著者の意図なのか。壮大なスケール!2024/02/23
のぶ1958
16
面白かったです! 大きなストーリーは荒唐無稽の感じもありますが、個々のテーマではさすが著者元金融マンという所も多かったです。メガバンクへの一斉サイバーテロなどはあり得なくもない怖さがあります。また、ヘイジの入行新人への講話「ちゃんと心を開けば、どんなものからでも良いものは得られるんだ」や、「物事をしっかりと自分の目で見て進める。まずは知ること。」など心に留まるフレーズも多々ありました。 どうしても半沢直樹と被ってしまいますが、こちらもシリーズものとして定着しそうです。2021/04/20