内容説明
バラバラ死体をビニール袋に詰めて川に捨てていた女が、都内で現行犯逮捕された。フリーの記者で、二十年前の「雨宮リカ事件」を調べていたという。模倣犯か、それともリカの心理が感染した!?精神鑑定を担当した立原教授の周りでは異常かつ凄惨な殺人が続発する。現場付近で目撃された長い黒髪の女は何者なのか?リカの闇が渦巻く、戦慄の第五弾!
著者等紹介
五十嵐貴久[イガラシタカヒサ]
1961年東京都生まれ。成蹊大学文学部卒業後、出版社に入社。2001年「リカ」で第二回ホラーサスペンス大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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茜
376
怖かった。その恐怖はどこのページをめくってもリカの気配が感じられるからだ。ハッキリとそこに居るわけではないのだが空気のようにリカの狂気が漂っているのだ。あの女は果たして生きているのか、死んでいるのか。。。「リターン」では頭部に6発の銃弾を食らったというのに読者はリカの死を確信することが出来ずにいるのだ。まるで生きていて命令しているように心理感染したまさかの犯人。彼女もまたリカに絡めとられた被害者だった。2019/12/08
ウッディ
300
バラバラ死体を川に捨てていた女が現行犯逮捕され、20年前の雨宮リカ事件とそっくりであることから精神科医の立原教授が精神鑑定を行うが、その周囲で次々と殺人事件が起こる。久々に背筋がゾクゾクするような物語でした。残忍な犯行手口、突如発揮する異常な能力と異臭など、死んだはずのリカは生きていたのか、それとも心理感染なのか?話し言葉が支離滅裂になり、「ひらがな」が増えていく、そして起こる破滅的な結末が怖かった。まだまだりかがぞうしょくしそうなよかんもありこわいものみたさでこのしりーずからめがはなせません。2020/11/12
しんごろ
284
今、世間では新型コロナが流行しているが、それ以前にひっそりと感染する病気があった。その名は“リカウイルス心理感染”…ヒーッ!人の心に潜んでいるウイルスなのだ。感染した時の爆発力はとにかく凄い。残念ながら新型コロナ同様にワクチンはない。そして、重度のリカウイルス心理感染している男がいた。その名は五十嵐貴久…ヒーッ!怖いよ~!だからシリーズ5作も出しやがるのか。しかも怖くないとみせかけてのラストのとんでもないエグさ…ギャー!気持ち悪いよ~。彼は治ることはないだろう。なぜなら、続編を出そうとしている。ヒーッ!2020/08/18
nanako
283
なんだか、もはや貞子とか冨江みたいになってきました…。 でも、このシリーズ、どうなっていくの?って思ってましたが、確かにこの展開はありですよね。「リカ」のあの子が…。2019/12/29
JKD
283
やはり序盤から強烈なインパクト。そしてやっぱり酸鼻なストーリー。リカという名前が出るたびにドキッとする。ちょっとしたどんでん返しは想定外とはいえ、モヤモヤが晴れて納得しましたが、最後に残ったのは邪悪な不気味さと戦慄だけでした。2019/12/15