内容説明
携帯とおさいふと鍵だけ持って外に出れば、いつでも知り合いに会えた―。自由に夢を見られる雰囲気が残った街、下北沢に惹かれ家族で越してきた。本屋「B&B」と小冊子を作り、おもちゃ屋「2丁目3番地」で息子のフィギュアを真剣に選び、カレー屋「マジックスパイス」で元気を補充。小さい街の大きなあたたかさに包まれ暮らした愛の記録。さみしいときに心に効く、19の癒しのエッセイ。
目次
導かれて
歩くことで
本の神様
人生の様々な時代
ウルトラマンと仮面ライダー
あの日のピリカタント書店
天使
ありがとうだけの関係
映画
定住?移動?
ヒーローズ
君が僕を知っている
裏話1 イージュー★ライダー
裏話2 まさに裏話
裏話3 自分が心配
裏話4 作品たち
裏話5 奇妙な旅
裏話6 下北沢の大野舞ちゃん
裏話7 マジでやばい現場
著者等紹介
吉本ばなな[ヨシモトバナナ]
1964年東京都生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年小説「キッチン」で第6回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞、95年『アムリタ』で第5回紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
春が来た
30
”下北沢”というワードだけで本屋さんで選んだ本。読み始めてエッセイだと知り、意味もなく少しがっかりする。エッセイの気分じゃないなんて思いながらも読んでいたけど、なんというか言語化されていく描写、感情が脳内にどばどばと流れ込んでは映像にしていったり、思考をリンクさせたり、胸を熱くしたり刺激したりしていく。色んなことが腑に落ちる。そういえば、年に数回顔を合わせる人に「吉本ばなな好き?吉本ばななの本と合いそうな気がする」と言われた事を思い出した。私が本を読むという事も知らないはずなのに。彼女は本の神様なのかな。2020/07/05
taraimo
30
飾らない言葉で綴られる文章は、その場で共に会話をしているような錯覚になり、ざっくばらんに多くの人々との縁を大切にし、それを糧に前向きに進む姿に元気をもらえます。私も学生時代や新社会人の頃はよく訪れた街。あの頃の珈琲を、かなり年下の若者に淹れてもらう喫茶店。(今はカフェが通称に)近年の再開発で趣が変わる中、以前から本多劇場が気になっています。スクリーンのドラマや映画とは違った劇場の役者さんの生のお芝居、そんな臨場感に触れてみたい。講演の回ごとに仕上がりも違うんだろうな……1シーンが一期一会に思えます。 2019/10/28
ちょん
20
吉本ばななさんの本久しぶり❗この人のひらがなの使い方優しくて柔らかくて好きだなぁ✨ 途中、ゴールデンカムイが出て来てニヤニヤしてしまった(笑) 下北沢ってなんだかKEYTALKのイメージしかなかったけど、新たな発見🎶2019/08/24
ヨノスケ
16
吉本ばななさんの下北沢愛がいっぱいのエッセー。シモキタはここ数年どんどん変わりつつあるという。便利で綺麗になっていく反面、昔馴染みのお店が消滅していくのは寂しいかぎりだ。ばななさんがよく打合せに使用する本屋B&Bやその他雑貨店、食べ物屋さん、この本を読んでいると、そんなお店に行ってみたい欲求がふつふつと湧いてくる。そして偶然ばななさんに会えるかも?なんて期待している幸せな自分がいる。2023/02/18
miu
9
ばななさんが家族と暮らす下北沢。ご近所付き合いやゴハンを食べるところ、いつも歩く道。街に対する愛が溢れている。確かに下北沢は魅力的な街。このエッセイを読んで、土地に呼ばれるとか、水が合うみたいは場所は確かに存在するんだと思った。2022/03/06
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