内容説明
セカイ系立憲主義から東アジアの憲法状況を展望する。ジャック・ランシエール、エドワード・ヤン、「セカイ系」アニメから比較憲法と表象文化の接点を見いだす、境界領域を超えるしぶとく力強い憲法論。
目次
「儒者の困惑」―問題・主義・イメージ
第1部 文化的パラドックス―立憲主義、ナショナルかつコロニアルな(立憲主義による植民地主義―その償還責任;「仁義なき戦い」の憲法学―東アジアにおける「権威主義対立憲主義」の深層;憲法というゴールデン・ドリーム―「日本の衝撃」と、中華民国憲法でつなぐ中国と台湾 ほか)
第2部 制度的パラドックス―「セカイ系立憲主義」の展開(立憲主義の濫用を防ぐ「憲法工学」;原子力緊急事態で考える国家理性と避難;自粛と日本型共同体主義 ほか)
第3部 「セカイ系立憲主義」の動揺―アメリカの憲法政治(国家理性、憲法感情と司法審査―二〇一二年の医療保険制度改革法連邦最高裁判決;権力者の自己言及―オバマとトランプ;国家像をめぐる法廷闘争―入国禁止令違憲訴訟)
著者等紹介
松平徳仁[マツダイラトクジン]
神奈川大学法学部教授。憲法学・比較憲法学専攻。1969年、台湾・台北市生まれ。1998年、東京大学法学部卒業。ワシントン大学ロースクール修了(法学修士)、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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