内容説明
「霞んでいく夢とか希望を、ここに来れば取り戻せる」。仕事もせず実家で寝てばかりいた二三歳の僕は、そう信じてディズニーランドにひとりで通っている。アトラクションの列で家族や学生時代の回想にふけったり、美少女をスカウトマンから助けようとしたり、ある夜、そんな毎日が父親にバレて―。夢と魔法の王国が舞台の笑って泣ける青春小説。
著者等紹介
ワクサカソウヘイ[ワクサカソウヘイ]
1983年生まれ。文筆家。「TV Bros.」などのコラムで一躍人気を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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シナモン
159
23歳無職、実家で暮らす青年が年パス買ってディズニーランドで自分探し。なんだかんだ言いつつ息子を放っておけないお父さんにディズニー通いがばれて、「出ていけ!」と言われた後、さすがに考えるか…と思いきや僅かなお金をディズニーホテルに3連泊して使い果たす。そして翌日ももう来れないだろうからとランドへ。絶妙タイミングのメールに救われたが、あぁ…とついつい親目線に。現実はそううまくはいかんわな。リアルなディズニー描写に行きたくなった!2020/05/21
相田うえお
77
★★☆☆☆23080【今日もひとり、ディズニーランドで (ワクサカ ソウヘイさん)k】初読み作家さん。あ"〜当方も木こりになりてぇ〜てなことはないけど、主役の23歳ニート男、親に「何かやりたいことはないのか!」と問われて『木こり... 』うん、親を黙らせる模範解答!この男性がTDLの年バス買って通い出すんですよ、一人で。こういう所って誰かと一緒ならいいけど、乗り物などは二人席が多いんで気まずい様な〜。ま、それでも楽しめればOK!個人的にはアトラクションよりもポップコーンを食ってダラダラしてる方がいいかな。2023/12/15
ryodo
43
★★★★★…♕ ディズニー最高だわ。(23歳ニートで孤独な僕はTDLで人生のヒントを見つける…)笑って泣けて個人的に刺さった…話の流れで今は無いアトラクションも含め、面白くユーモアに紹介しててつい吹いてしまったり、共感するところもあった。あと、シーもUSJも出てきた(笑)終盤「冬」の章から、主人公が大切なものに気づいて前を向いたところに感動した。まさに「霞んでいく夢とか希望を、ここに来れば取り戻せる」。解説では現在のことも書いてあって良かった。『僕たちは、共存できる。この王国の景色のように』p2192020/04/16
くろにゃんこ
40
23歳、ニートで何もする気になれず毎日、夢の王国へ…ランドの細かいあれこれに懐かしくなったり行きたくなったりしますが、何かをきっかけにメキメキ立ち直るような話ではないのでまぁ現実的というか…ですね(^^ゞ2019/01/02
ナチュラ
26
某読書会で紹介されていた本。 将来の希望や目標も仕事する気もない23歳のニート青年が、ふとしたキッカケで東京ディズニーランドに毎日一人通う。楽しむためというより、慰められに行くような心情が滑稽でもあり、切なくもある。けっこうギャグ的センスのある文章で自虐ネタが笑えるのだが、終盤は感動もあったりする。 お一人様でもディズニーランドは優しいのだね。2019/11/22