内容説明
深夜の救急医療室で働く岬純也のもとに、白銀の瞳をもつ美少女・悠が現れる。致死率95%の奇病から生還した「ヴァリアント」である悠は、隔離地域「憩いの森」からの脱走者だった。ヴァリアントに異常な憎悪を抱く刑事・毛利の追跡が迫る中、悠は反政府組織が企む「ある計画」を純也に明かすのだが―。手に汗握る怒涛の展開、一気読み間違いなし!
著者等紹介
知念実希人[チネンミキト]
1978年、沖縄県生まれ。2011年、第4回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SJW
170
致死率95%の奇病で生き残るとヴァリアント(異常変異で身体能力が発達する超人)になり、一般人から隔離されるが、政権を取るためにヴァリアントを利用した総理大臣に反撃を挑む活劇SF。知念さんの小説だけあって医療に描写は現実味が溢れていて納得してしまう。気胸の処置などは自分もされたことがあり、当時のことを思い出してしまった。ヴァリアントという設定は現実感がなくて、なかなか物語に入り込めなかったが、クライマックスの場面では夢中で頁をめくってしまった。2017/10/25
hiro
161
今年出版された知念さんの作品はこれで何冊? 追っかけるのもたいへんだ(笑) いつものように医師が登場する。その医師岬は、『推理カルテ』の小鳥遊、『神酒クリニック』の九十九と、よく似た感じをうけ、他の登場人物もいつものように大変個性的だ。そして今回登場する病気は、致死率95%の架空の病気‘DoMS’。この死の病から生き残っても、患者は白銀の目を持つDoMSヴァリアントとなり、社会から隔離され差別されて、生きているという設定も、医師の知念さんらしい作品で、また大変考えさせられるところもある作品だった。2016/08/27
ダイ@2019.11.2~一時休止
156
ハンセン病のように?隔離政策の犠牲者であるヴァリアント。彼らの計画とは・・・。最後チョット切ない感じですが面白かった。脇役のタヌキ親父が有能すぎる・・・。2016/07/07
takaC
113
昨日BookLiveで買って読み始めたら先が気になり寝る時間を削って読んだ。かなり無茶苦茶な設定だったけど面白く読めた。ちょっとたくさん人が死に過ぎかな。2016/06/23
相田うえお
105
★★★☆☆20083【白銀の逃亡者 (知念 実希人さん)】書き出しはハードボイルド系の緊張感漂う雰囲気で始まる。BMW直列6気筒エンジンの振動が伝わってくる様だ。さて、本作品のモチーフのひとつはウイルスである。。白銀に輝く目を持つもの達、DoMSウイルスに感染し生還した人間だ。回復の際に細胞が変化して紫外線アレルギーとなり日中の行動が困難となるものの、筋力,聴覚など超人的な身体能力を持ってしまう。政府は その者達を恐れて『憩いの森』というエリアに隔離したのだが...エンターテイメント性の高い作品。2020/08/12
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- 和書
- 違和感にもほどがある!