内容説明
パリの女優殺害に端を発する連続殺人。両手を縛られ現場で拘束されていた重要参考人リオンは「神が殺した」と証言。容疑者も手がかりもないまま、ほどなくミラノで起きたピアニスト絞殺事件。またも現場にはリオンが。手がかりは彼の異常な美しさだけだった。舞台をフランクフルト、東京へと移し国際刑事警察機構の僕は独自に捜査を開始した―。
著者等紹介
森博嗣[モリヒロシ]
1957年、愛知県生まれ。作家、工学博士。国立N大学工学部建築学科で研究をする傍ら96年に『すべてがFになる』で第一回メフィスト賞を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かみぶくろ
83
萩尾望都さんが解説を書いてたからかもだけと「トーマの心臓」を思い出した。正直言えば、苦手分野だ。2016/05/29
papako
58
久々の森作品。タイトルと表紙からいろいろ想像しながら読んだ。全く予想しなかった、斜め上の結末でした。もちろん、伏線はありましたが。。。叙述トリックものだったんですね。何書いてもネタバレかも。すごく楽しめました!こういう作品久しぶりだった。しかし、証拠品はどうやって入って、どこから採取したんだろう。検査しなければわからないなら、どういうタイプだったんだろう。ちょっと気になりました。2016/10/07
Hitoshi Mita
48
まさかの衝撃的なラスト。これを読んで萩尾望都さんのトーマの心臓っぽいなぁと思いながら読了したら、まさかの解説が萩尾望都さんwwやっぱりそうきたか‼︎これはレオナルドの手記と言う事だったのか。一つの体を二つに分かたれて神。お互いが引き寄せあい、やがてひとつになろうとするが、そこに表れた美しいリオン。リオンの存在によって一つになろうとしていた体はどうなる?純粋培養された心に波紋が広がる。そして悲しい結末。レオナルドはこれからどうなる?リオンは?2016/11/01
Y2K☮
46
芸術は唸らせた者勝ち。賛否両論大いに結構。自分は小説ならではの味を楽しめればOK。美の化身リオンの佇まいが終始目にチラつく。長い黒髪のウィッグに黒のチャイナドレス? 主人公羨ましい。「スカイ・クロラ」シリーズ同様、メディアミックス全盛の流れに抗う著者の才と気骨に敬服。これだけは映像化しないで。歓迎できるのは萩尾望都による漫画化のみ。彼女の解説は空前絶後に素晴らしい。著者以上に作品を熟知している。書かれた意図を誠実に汲み取り、その上で描写されなかった場面を大胆且つロジカルに想像する筆の説得力。あれこそ神だ。2016/04/21
ミーホ
44
横文字ネーム苦手なので登場人物一覧でフランスの人名に怯むも、読み出して即ストーリーにのめり込んでしまうのはさすが森作品。男女問わずその美貌に心奪われてしまう《リオン》を取り巻く不可解な連続殺人。しっかりミステリーのようで、リオンの描写のせいか幻想的なファンタジーの世界を見ているような不思議な読了感。ラストの展開にはただびっくり。森作品にミステリーの醍醐味とか(いい意味で)求めてないからー!!割と平坦な印象だった主人公が、リオン以上にミステリアスに反転する様は鳥肌。だって神様だもんね。解説の見解も美しい。2016/05/14
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