内容説明
自ら考案した行灯作りを指南する水戸行を目前に、小籐次はならず者に絡まれていた久慈屋の女中・お花を助ける。だが、お花の語る騒動の理由は要領を得ず、やがてその裏には思いもよらぬ企ての潜むことが発覚する。風雲急を告げる水戸行。その帯同者には、なぜか探検家・間宮林蔵の姿もあった―。人気シリーズ、息をもつかせぬ展開の第六弾。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年北九州市生まれ。日本大学芸術学部卒。『闘牛』でデビュー。98年に時代小説『密命―見参!寒月霞斬り』を発表するや、迫力のある殺陣と人情味溢れる物語で読者の圧倒的支持を得る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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TakaUP48
39
元藩主・通嘉の呼出を受け対呑みをした小籐次は、水戸藩主・斉脩の「わが藩で身柄を申し受けたい」との話を聞く。行燈制作指導で水戸藩行きの船に乗ると、間宮林蔵が同船。能生忠敬の日本地図紛失事件に絡む隠密行動を疑われ、水戸藩を二分する常陸在郷派精進一派に、捕らえられていた林蔵を救出。穏便にと林蔵・小籐次は金打を。ほの明かり有明行灯の技術伝達を終え江戸に帰ると、赤穂藩・古田からの話では、自藩の新渡戸が播磨屋より金子を借り刺客を集めているという。小籐次は、播磨屋に乗り込み子連れ刺客と対決し、息子を頼むと息絶えたが…。2021/05/06
kinupon
29
刻々と迫り来る主人公への魔の手・・・思わずその先へとページを捲る手が進んでしまいます。また、駿太郎がいよいよ登場です。この子を巡って一騒動ありそうです。2014/10/14
はかり
9
今度は水戸まで船旅だ。小籐次が仕掛け行灯の作り方を水戸藩に教授しに行く。一方、間宮林蔵が伊能忠敬制作の地図を探しに水戸藩に入っていた。どうやら幕府の地図が水戸藩に流出したらしい。江戸に帰って、子連れの赤穂浪人と対峙した小籐次は勝負の果てに遺児を育てることに。2019/11/19
オレンジ。
5
久慈屋に奉公して間もないお花は真面目に働いていたら幸せになれただろうに残念な結果になった。水戸へ行灯作りの指導に行った小籐次はお家騒動に巻き込まれる。果し合いの結果、赤ちゃんを引き取ることになった小籐次。子育ては想像もつかないが。2014/12/29
ko-sight
2
元藩主通嘉と会う。行灯作りの指導に水戸へ行き、間宮林蔵と出会う。間宮林蔵は密偵ということを何かで知っていたが、ここで登場とは。水戸での事件を解決し江戸へ戻ると四家の新追腹組が。赤穂藩からみの刺客を始末するが刺客の赤子を育てることに。以外な展開に驚いた。2021/07/26