内容説明
総勢24万人、日々厳しい訓練と規律に耐える陸・海・空の自衛隊。だが彼らの本職“国防力”の実態は…。本物の手榴弾に触ったこともなければ、防衛省は実質セコムが守っている!?戦車や護衛艦、戦闘機の正面装備に金をかけても、後方支援はまったく手薄!?その深い愛ゆえに、30年間、自衛隊を見守り続けたウォッチャーによる国防組織の真実。
目次
第1章 戦えない自衛隊
第2章 自衛隊の学校
第3章 自衛隊入隊
第4章 駐屯地物語
第5章 自衛官の知られざる日常
第6章 酒と女と自衛官
第7章 演習開始
第8章 自衛隊出動
第9章 陸・海・空自衛隊の現状
第10章 自衛隊の兵器力
第11章 自衛隊の未来
著者等紹介
後藤一信[ゴトウカズノブ]
1969年埼玉県生まれ。軍事アナリスト。「週刊モーニング」(講談社)にて、かわぐちかいじ作品の歴史・軍事アドバイザーを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yamakujira
3
「裏」と冠するほどの秘密の暴露があるわけじゃないのは当然、それでも唖然とする裏事情がゴシップ記事のように明かされる。いじめ、自殺、借金など規律面での問題が解決されない実態に、兵隊は使い捨てという思想を感じてしまう。この本は2009年文庫化だから、東日本大震災を経て自衛隊のイメージは改善してるのに、兵隊の充足率は8割に満たないままなのは、そうした職場環境が伝わるからに違いない。戦闘機や潜水艦、防衛省本部、原発などなど、有事の際に守りきれるのか不安だけれど、きっと想定外なんだろうね。 (★★★☆☆)2017/02/14
うたまる
3
「終戦直後、日本の非武装化を推進したのは米国最大の誤りだった」(ニクソン大統領)、「米国に要求された憲法改正・再軍備を拒否したことを強く後悔している」(吉田茂首相)……日米双方が失敗したと認める戦後日本の軍事問題。その鬼っ子たる自衛隊を描く本作品。職業選択の自由がある日本で「2年間は辞めないという宣誓書を書かされている」とかいう面白い裏話はいいのだが、「わざわざ追加費用をかけて兵器の性能を落している」や「革新系首長の多い関西の自治体は、阪神淡路大震災でも自衛隊と連携がスムーズでなかった」などは笑えない。2013/10/01
Yasutaka Nishimoto
2
へー、という話は多く書かれているが、「裏」というほど生々しいことはなかった。自衛隊が身近になり、少し好きになってみようかという趣旨の本。2019/05/12
tendo
1
言葉は悪いが、自衛隊にまつわる下世話な話が主。ちょっと誇張していない?と思うような信じられないはなしもありつつも、自衛隊の人たちだって同じ人間、同じ日本人なんだと再確認させてくれた一冊だと思いました。あと、本書の初出が2007年ということで、当時と今との違いを感じながら読むのも楽しかったです。2013/06/19
ひむろ
1
戦闘機の名前とかの専門用語が難しすぎる…!けど、そこ以外は割と面白く、時には考えさせられ、なかなか興味深く読めました。しかし、途中でこれ読んでる女性はいない可能性の大みたいなこと書いてありましたが、読んでる人もココにいますよ!笑2011/05/25