内容説明
三年が経った。あれ以来、彩継は二度と小夜を抱いていない。耐えに耐えた。漫然と男女の結合を続けるのが惜しかったからだ。二十歳になったら最高の女にしてやる、それまで、あと半年。自分の愛撫に身悶えする小夜はいっそう妖しく美しかった。もう誰も触れてはならぬ女だ―。しかし小夜の本当の魔性を知らないのは、彩継のほうだった…。
著者等紹介
藍川京[アイカワキョウ]
熊本県出身。福岡女子高校卒業後、現代文芸研究所の田端信氏に小説の指導を受ける。1989年、作家デビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。