内容説明
「あなたの話を聞いて今、堅気やっています」―あの永さんが、日本全国の刑務所を訪ね歩いた慰問講演集。前代未聞、塀の中の懲りない面々に、笑いあり、涙ありの迷(?)説法の連続ライブ。女子刑務所ではオカマを論じ、倶利迦羅紋紋の前で長生きと健康法を説く。人権スレスレ、でもなぜか面白くて、温かい。シャバでは絶対聞けません。
目次
入所前
1房 一九八五年七月三十一日笠松刑務所
2房 一九八六年十月三日京都刑務所
3房 一九九二年十二月二十三日沖縄刑務所
4房 一九九九年三月三十日笠松刑務所
面接(吉田勇吉サンと;小森重三サンと;海渡雄一弁護士と)
出所後
著者等紹介
永六輔[エイロクスケ]
1939年東京都生まれ。ラジオを中心に、作詞、テレビ、出版の仕事を続けている。著書に『大往生』『職人』など多数。92年NHK放送文化賞、94年都民文化栄誉賞受賞。現在も市民運動やボランティア活動に参加
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感想・レビュー
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はこぶね
2
無償で続けていた刑務所での講演録。まずなにより永さんの感覚がまず違う。戦後の麻薬ブームっていうものを知らないのが大きいかも知れないけど、刑務所に対して距離感が近い。そして語りも受刑者目線。しかしそんなことより黒柳徹子さんのエピソードがおもしろすぎて。素敵です。2017/04/20
AR読書記録
1
ものすごくよかった.単純に,話術としてうまい,面白い.べつに凝ったとか高尚なとか皮肉が効いたとかでもなく,ただ素直に笑えばいい笑い.その気持ちよさを久々に思い出した.そしてなんといっても参考になるのが,“犯罪者”と向き合う姿勢.べつにこれから向き合う予定があるわけではないが,まあ“犯罪者”といわず,自分(一応法は守ってひっそり生きてる小市民)の論理から遠い(と思われる)人との向き合い方,話し方といおうか.永さんから見たらそんな差は紙一重.そして,みなとにかく身近な人を悲しませるな.それだけのこと.2011/07/16
amaryllis
1
刑務所を訪問して永さんが語った講演録だそうだけど、あの(といってもそんなに知っているわけではないけど)永さんらしい語り口で、いいこと言ってるなあと思う。それは刑務所の中にいようが、外にいようが、関係なく。南無っていうのは、ナームという言葉で、大好き、愛してる、信じている、という意味だったんですね~。2011/04/13
へちゃむく
1
読んで良かったと思える、そうとしか思いようがない。良くも悪くもそんな印象の本でした。2008/11/26