出版社内容情報
「黄金の口を持つ(クリュソストモス)」と称される著者はローマ帝政期に活動し、同時代のプルタルコスとも交流があったとされるギリシア人弁論家。本分冊には、彼自身も悩まされた「ドクサ(思いなし・世評)」概念を前面に打ち出し、その追求の虚しさなどをさまざまな角度から徹底的に批判した作品を中心に、「テュケー(運)」をめぐる3篇ほか全24弁論に加え、断片集と書簡集も収録。(全6冊)
【目次】
少年アキレウスとケイロン(第五十八篇)
ピロクテテス(第五十九篇)
ネッソスまたはデイアネイラ(第六十篇)
クリュセイス(第六十一篇)
王政と専制政について(第六十二篇)
運について──その1(第六十三篇)
運について──その2(第六十四篇)
運について──その3(第六十五篇)
世の評判を追い求める病い──ドクサ論その一(第六十六篇)
思いなしについて──ドクサ論その二(第六十七篇)
思いなしに身を任せて生きるべからず──ドクサ論その三(第六十八篇)
徳について(第六十九篇)
哲学について(第七十篇)
哲学者について(第七十一篇)
哲学者の格好について(第七十二篇)
信頼について(第七十三篇)
不信について(第七十四篇)
法について(第七十五篇)
習わしについて(第七十六篇)
嫉妬について(第七十七、七十八篇)
富について(第七十九篇)
自由について(第八十篇)
髪の讃美(第八十一篇)
断片集
書簡集
解 説
固有名詞索引