出版社内容情報
俺の人生に、俺たちの音楽に、
罪はなかったのか――。
かつて夢を追いかけていた、すべての大人たちへ贈る青春小説。
失踪した孤高の天才ギタリスト
×
彼に憧れるスランプ中のシンガーソングライター
音楽活動に行き詰まった立石梨紅は、
数年前に業界から消えた人気ロックバンドのギタリスト・伊丹孔善の楽曲と出会う。
彼にアドバイスをもらおうとするも、消息は不明。
自身の手で探そうと決意するが……。
天才ギタリストは、一体どこに消えたのかーー。
【目次】
内容説明
失踪した孤高の天才ギタリスト×彼に憧れるスランプ中のシンガーソングライター。二人が出会った時、新たな音楽が生まれる。音楽活動に行き詰まった立石梨紅は、数年前に業界から消えた人気ロックバンドのギタリスト・伊丹孔善の楽曲と出会う。彼にアドバイスをもらおうとするも、消息は不明。自身の手で捜そうと決意するが…。天才ギタリストは、一体どこに消えたのか―。夢から逃げた男と、夢を追いかける女。すべての大人たちに贈る青春小説。
著者等紹介
誉田哲也[ホンダテツヤ]
1969年、東京都生まれ。2002年に『妖の華』で、第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞を受賞しデビュー。03年に『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞。19年『背中の蜘蛛』で第162回直木賞候補に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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shio
33
モデル兼シンガーソングライターの梨紅。音楽に専念したいのに上手く立ち行かない。そんな時に出会った昔ブレイクしたイノセンスというバンドのギタリスト、孔善に魅了され、彼を探す旅に出る。夢に惑い足元が覚束なくなった、そんな時でも身の回りや自分の中に耳を傾ければ、軽妙なリズムが心地よく響く。たまらなく好きなことがある人なら、落ち込んでも必ず前を向ける、再生の物語でした。私も少しだけバンドをやっていたので、MR.BIGをBGMに、昔の仲間はどうしてるかなぁなんて思いを馳せながら読みました。2025/08/02
TAKA
18
久しぶりの誉田さんの音楽作品。ルカ以来かな。軽妙なテンポで心地よく楽しく読めた。音楽は好きでギターも弾いてたけど、絶望的にセンスのない自分にはミュージシャンを生業にしてる人は無条件で尊敬に値する。 2025/08/26
ユウハル
11
これは音楽小説で、お仕事小説で、再生の物語だ。 梨紅の行動力にとても救われた。孔善との音楽談義のシーンは自分の好きなバンドの作曲もこんな感じで作っているのかもしれないとワクワクして読んだ。純粋に音楽が好きという気持ちが溢れている梨紅は見ていてとても気持ちがいい。周りが邪推しても簡単に恋愛にならなかったのは今っぽくて好きだ。2025/08/25
toshi
8
2枚もオリジナルアルバム出して自分のバンドでレコ発ツアーもしてるようなプロのミュージシャンがオフビートを知らないっていうのがいかにも不自然。 それともポップスの世界ではあまり知られてないのか?? ジャズ以外の音楽は知らないので良く分からなかったけれど、登場するミュージシャンやバンドはみんな実在するのか?? 音楽についてつい色々書いてしまったけれど、作品としては最後まで面白く読めた。 春樹(孔善)と梨紅が交互に語り部になるけれど梨紅のパート(特に前半)は群ようこのようなノリで楽しかった。2025/09/04
H
2
久々の音楽もの。心の声が相変わらず面白い。2025/08/28