出版社内容情報
誰かと生活することは、めんどくさいけどあたたかい。鎌倉駅から徒歩8分。木々と小鳥に囲まれたシェアハウスには、今日もカレーとコーヒーの香りがいっぱい。まだ空室アリ/。男手一つで育ててくれた父が死んで、鎌倉のカフェを引き継いだ香良。ある日離婚した親友が押しかけてきて、いつの間にかシェアハウスをはじめることに! 次々やって来る入居者たちは、みんなちょっとワケあり。慣れない他人との共同生活に、イラっとしたり文句を言ったりもするけれど……。家族だから言えない、家族だから甘えられない。そんなひとりぼっちになった住人たちが見つけた新しい形のきずなに、あたたかい気持ちになる1冊。
内容説明
人付き合いの苦手な私が、シェアハウス始めました。鎌倉の古い洋館を舞台に、訳ありな住人たちの日常を描いた物語。
著者等紹介
越智月子[オチツキコ]
1965年、福岡県生まれ。2006年に『きょうの私は、どうかしている』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Karl Heintz Schneider
178
鎌倉駅から歩いて5分、小町通りをまっすぐ行って赤い鳥居が見えてきたら左に曲がったところ。あたりは木々に囲まれ時おりヤマガラの鳴き声が。そんな場所に店を構える「おうちカフェ」店主は46歳独身女性・尾内 香良(おうち から)以前はコーヒー専門店だったけど転がり込んできた大学時代の同級生・三樹子の勧めでカレーも出すようになり、加えてシェアハウスまでやることに。ワケアリの入居者たちに戸惑いながらも、おひとりさまの生活に慣れきっていた香良は誰かと生活を共にすることの楽しさを感じるように・・・2023/03/08
tetsubun1000mg
174
主人公香良の幼いころに母親が突然家出して父親と二人の生活を続けていたが、その父親も一年前に亡くなってしまう。 一人でカフェを続けていたところに、離婚した親友が飛び込んできてシェアハウスを始めることになる。 母親に捨てられた幼少期の気持ちを引きずり喪失感を抱えたままの香良であったが、一人、二人と入居者が増えていくのに気持ちが揺さぶらされることなくマイペースで対応していく様子が心地良い。 入居者が段々とお互いに心を開いていく様子に暖かい気持ちになってくる。 最後の家出した母親のエピソードは唐突な印象でした。2023/02/09
ネギっ子gen
135
【思い立った時って、未来が拓ける気がする】何気に懐かしさを醸し出す装幀だなぁって頁を捲ると、装画は花森安治でしたか。そっかぁー。巻末におうちカフェ・カレーレシピ付き。男手一つで育ててくれた父が死んで、鎌倉のカフェを引き継いだ香良。ある日離婚した、心友と称する三樹子が押しかけ、いつの間にかシェアハウスを始めるが、次々やって来る入居者は皆ちょっとワケありっていうお話。おー。甘露甘露。さて、11月9日(1月19日)生まれは「119の人」になるわけですか。ならば、わたしゃ「119一歩手前の人」か。なんともね🤔⇒2023/07/08
モルク
126
45歳独身の香良が父から引き継いだおうちカフェ。大正ロマン溢れる大きな家に離婚した友人三樹子が転がり込みシェアハウスをすることを提案する。共同経営者とか言ってなにもせず大きな顔をするがさつな三樹子は好きになれないが人付き合いの苦手な香良とのコントラストはよい。昭和生まれの女性という条件のみのシェアハウスに住むことになった訳ありの人々との生活は楽しそうではあるが香良一人に負担がかかりすぎている。もう少し距離を置いてもいいのでは。でも鎌倉、素敵な建物、おいしいコーヒー私も仲間に入れて!私も条件満たしてます2024/04/22
machi☺︎︎゛
117
鎌倉が大好きだからこんなタイトル絶対読んじゃう。1人じゃ使いきれない大きい洋館でちょっとしたカフェを営む人付き合いの苦手な香良。そこへ友達の三樹子が転がり込んでくる。せっかくだしシェアハウスをしようと勝手に話が進み香良は渋々従う。だけど住人が集まりみんなで暮らしていくうちに香良の気持ちは変わっていく。ほのぼの〜した内容と思いきや結構みんな毒吐くしシェアハウス〜と浮かれていられない現実問題も。最後にカレーのレシピが載っていたからトマトカレーとしじみのカレー作ってみよう🍛2023/02/24