出版社内容情報
日本の現代美術史上、最大の問題作、「犬」は、なぜ描かれたのか?作者自らによる全解説。これは「ほぼ遺書」である。「もちろん分かっている――美術作品の解説なんて作者本人はしない方がいいことは。だからこんな悪趣味は一生にこれ一度きりとする。本来無言の佇まいが良しとされる美術作品に言葉を喋らせたら――いったんそれを許可してしまったら――たった一作でもこれくらい饒舌になるという、最悪のサンプルをお見せしよう。ついてこれる人だけついてきてくれればいい。」(本文より)日本を代表する現代美術家会田誠の23歳の作品「犬」は、2012年の森美術館展覧会での撤去抗議はじめ、これまでさまざまに波紋を呼んできた。その存在の理由を自らの言葉で率直に綴る。人間と表現をめぐる真摯な問い。
内容説明
日本の現代美術史上、最大の問題作『犬』は、なぜ描かれたのか?作者自らによる全解説。これはほぼ「遺書」である。
目次
1 芸術―『犬』全解説
2 性―「色ざんげ」が書けなくて
著者等紹介
会田誠[アイダマコト]
美術家。1965年新潟県生まれ。91年東京藝術大学大学院美術研究科修了。93年、レントゲン藝術研究所で開催された展覧会「フォーチューンズ」でデビュー。美少女から戦争画までさまざまな主題を、日本社会への痛烈な批判性とともに提示する。表現領域は、絵画、写真、立体、パフォーマンス、インスタレーション、小説やエッセイ、マンガなど多岐にわたる。国内外の展覧会に多数参加(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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