内容説明
感動のベストセラー『友がみな我よりえらく見える日は』から、22年。コラムノンフィクションの第一人者・上原隆の最新精華、珠玉の22編。
目次
ああ、なんてみじめな
新聞配達六十年
あなた何様?
初秋の公園
父親と息子たち
未練
彼と彼女と私
僕のお守り
恋し川さんの川柳
おばあちゃんと孫〔ほか〕
著者等紹介
上原隆[ウエハラタカシ]
1949年、神奈川県横浜市生まれ。エッセイスト、コラムニスト。立命館大学文学部哲学科卒業後、記録映画制作会社に勤める。勤務のかたわら雑誌「思想の科学」の編集委員として、執筆活動を始める。その後、執筆業に専念(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
67
著者のコラムノンフィクションは初読み。月刊誌に100回連載した中での22編。悲喜こもごもの人生を語ってくれたのは市井で生活している一般の方々。こういう人も居るのだから貴方もしっかり生きて行きなさいなどと押し付けがましさではなく、感じ方は読み手にまかせるという何気に優しさが伝わるようでそれゆえ感動。後に超有名になる作家の話、娘を殺された両親のその後の苦衷さ、盲目の女性と盲導犬、ホームレス、などなど。人生にはそれぞれの物語があり神様が終わりを告げるまで人は紡ぎながら生きているんだなと感じながら読了。2019/01/22
かおる
32
22編のコラムノンフィクション。人の数だけ人生はあるとよく聞くけど、この本を読むとその言葉が身にしみます。「娘は二十一のまま」は自分もこのお母さんの立場なら一生後悔してしまうだろうと思うと涙が出てしまいました。2019/03/20
団塊シニア
26
無名の人を取り上げる作者のコラムノンフィクション、今回も期待を裏切らなかった、「彼と彼女と私」「未練」「新聞配達六十年」は秀逸な作品である、丁寧な描写、その人の表情、心の機微までも見えるような文章は映画のワンシーンを見てるような不思議な魅力がある。2018/09/26
学び舎くるみ
24
どこか懐かしい香りのする短編集。日頃あまり接点のない人たち、身近にもしかしたらいるかもしれないけれど、そこまで突っ込んで聞いたことがない身の上話。いろんな人の人生が、ふわふわと浮かんで消えてそっと心に降り積もっていく。さてと、私も明日からまた頑張ろう。2019/06/30
ステビア
18
変わらぬ上原隆!いいねぇ2021/03/07