内容説明
台所に立つことうん十年。頭の中は、寝ても覚めても食うことばかり―美味探求の記。
目次
かぼちゃの塩煮
バンガロースープ
きらずまめし
アクールーニ
セビーチェ
アメリカの弁当箱
まずいまぐろのうまい食べ方
コンビーフのホットサンド
ちゃつ
めざしの炙り方〔ほか〕
著者等紹介
牧野伊三夫[マキノイサオ]
1964年北九州市生まれ。画家。多摩美術大学卒業後、広告制作会社サン・アド入社。92年、退社後に都内の画廊での個展を中心に活動を始める。美術同人誌「四月と十月」同人。「雲のうえ」(北九州市情報誌)、「飛騨」(飛騨産業広報誌)編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Lara
92
料理をすることに愛情を込められている。ごくごく普通のありきたりの料理が多い。どの料理も、とてもおいしそうで、よだれが垂れそう。出汁を取るとか、焼くにしても、炭火が効果的とか、こだわりがある。「めざしの炙り方」は炭火で炙ると、格段にうまいそうだ。「ほとんどの野菜は塩でもんだだけで食べられる」蕪、大根の皮、きゅうりとなす。いつも見慣れた野菜が、なんだか違った野菜に思えてくる。不思議だ。食べること、食材への深い愛情があふれている。2021/08/29
けんとまん1007
54
どれもこれも、美味しそう・・と、思わせる文章が素晴らしい。決して、大上段に振りかぶるような文体ではなく、何気ないようでいて、牧野さんの人間性が滲み出ている。かぼちゃを塩で煮る・・・さっそく、かみさんにやってもらおうかなあ~。かぼちゃは、たくさんできたからなあ~。2022/08/08
♡ぷらだ♡お休み中😌🌃💤
50
読み友さんのレビューで興味を持っていたところ古本まつりで発見。本書は、画家の牧野伊三夫さんの食のエッセイ&レシピ集。牧野さんは小学生の時、国語の教科書のモンゴルで肉とスープを振る舞われる場面が気になり、何度何度も読んで想像していたというエピソードが物語るように、小学生の頃から人一倍食べることに関心が深かったよう。そんな牧野さんだから、紹介されているレシピは簡単だけどちょっとした工夫がなされている。身近なものでちゃちゃっと作れるのがうれしい。2020/11/19
吾亦紅
37
画家の牧野伊三夫さんの食のエッセイ。毎朝二時間の散歩をして、奥さんと献立会議をし、今日食べるものを決めてから、アトリエに籠もって絵を描く日々。風呂に入ってから浴衣に着替え、目を休めるために裸電球の薄明かりの中で、ゆっくりゆっくり晩酌をしながら、食事をする。食に対する探究心が真っ直ぐで、情報や流行よりも大切なのは、自分が美味しいと感じること。牧野さんの晩ごはんの様子を写真で拝見したことがあるのだが、その食卓の佇まいはまるで絵のよう。2019/10/14
tetsubun1000mg
18
以前読んだ「作家のむだ歩き」が面白くて再読してしまったのだが、2冊目の「へたな旅」を読んでから牧野伊三夫さんの文章にハマってしまった。 旅先では銭湯に入って地元の昔からあるような食堂や居酒屋で飲んで食べる。 話し好きというより、相手の話を楽しんで気に入った方とは長く付き合うという感じ。 絵画が本職なのだが、文章も挿絵も味が有って楽しめる。 火鉢や七輪を使って毎日焙ったり温めて鍋や燗をつけたりとマイペースで楽しんでいる様子が伝わってくる。 読み進めていくうちに牧野伊三夫の本をまた読みたくなってくるんだよね。2025/01/15