内容説明
犯人逮捕の為なら一切手段を選ばない、酒と暴力に溺れた女刑事、登場!「あいつと組んだら、負傷する」。相棒漬しのレッテルを貼られ、仲間から忌み嫌われている淵神律子。そんな彼女が追うのは、殺害した人間の身体にアルファベットの文字を刻む、残虐な連続殺人犯。そして、彼女自身もまた、その被害者の一人だった―。遺体に残されたメッセージの意味は?犯人の目的は何なのか?孤高の女刑事と殺人鬼の壮絶な闘いが始まる。ベストセラー「SRO」シリーズの著者が描く、新たな警察小説。
著者等紹介
富樫倫太郎[トガシリンタロウ]
1961年北海道生まれ。1998年第4回歴史群像大賞を受賞した『修羅の跫』(後に『地獄の佳き日』と改題)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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タックン
94
読みやすくて一気よみしちゃった。この作家さんのSROシリーズやハラマキシリーズに似てるヒロインや内容だった。でも律子と恵子の友情や2人の個人的な問題をからめたり、特別捜査3係って窓際職場メンバーの奮闘があってなかなか斬新でよかった。犯人は途中でネタばれ気味だったけど伏線でミスリードされちゃった。 この犯人怖いし手ごわいけどちょっと可哀相だったかも・・・・・・。 最後は続編がありそうな終わり方だから次に期待しちゃうな。2015/01/06
モルク
87
主人公は凄腕の女刑事淵神律子。武道に優れ、射撃の腕も抜群だが、スタンドプレーに走り、相棒を危険にさらす。そして何より彼女はアル中である。同居している看護師の景子の目を盗み、隠しているウイスキーの小瓶数本をあおる。いくら牛乳を飲んだりシャワーを浴びたりいろいろやっても、アルコール臭は消せないと思うけど。同居人や職場の人が気付かぬはずがない。でも、残忍な連続殺人犯ベガへの追跡はおもしろい。テンポもあって引き込まれる。最後は解決と思いきや…続きを読まなくちゃぁ。2019/05/20
starbro
53
アルコール依存症で問題は起こすが、事件も解決する優秀な刑事。一昔前なら男性の専売特許だったと思いますが、女性の時代だけあって、そんなに違和感のないキャラクター設定になっています。細かいところは、多少気になりますが、一気読みさせるスピード感・展開は見事です。次回作も濃厚でシリーズ化も期待したいと思います。2015/01/05
BlueBerry
53
程ほどに面白い娯楽小説。刑事物としては割と普通だったと思います。ちょっと物足りなかったのはユーモアが欠けていたことくらいでしょうか。TBSのドラマのケイゾクにちょっと似た感じもあったかな。序盤ちょっと入りにくかったけど進むに連れて引き込まれていきました。序盤△中盤○ラスト○総合○2014/11/29
Taka
50
連続殺人犯だが手掛かりが全くなく捜査が行き詰っている「ベガ」の謎を滅法腕の立つ女性刑事が挑む。なかなか爽快なストーリー。次章への伏線もありこの先も楽しめそう。2018/04/24