内容説明
三田村慎平・やる気は人一倍の新任職員。和泉和恵・愛想はないが涙もろい3年目。猪俣吉行・理論派の熱血ベテラン。谷村奏子・聞き分けのよい“問題のない子供”16歳。平田久志・大人より大人びている17歳。想いがつらなり響く時、昨日と違う明日が待っている!児童養護施設を舞台に繰り広げられるドラマティック長篇。
著者等紹介
有川浩[アリカワヒロ]
1972年高知県生まれ。『塩の街』で電撃小説大賞“大賞”を受賞し、2004年デビュー。映像化された作品も多く、幅広い世代から支持を集めている。また俳優の阿部丈二と演劇ユニット“スカイロケット”を結成し、演劇の世界へも挑戦の幅を広げている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
風眠
1227
児童養護施設で暮らす子ども達と、生活をサポートする職員達。広く浅く物語を描いたという印象で、エピソードも甘々で、最終的にはハートウォーミングな物語になっているのが残念だった。ただ、施設退所後の子ども達をサポートするという点に焦点を当てていたのがとても良かった。15歳か18歳で退所し、完全に自立した生活をしなければならないという境遇は、とても厳しく心細いことだろう。ちょっとしたことでも、退所後支援が受けられる場所があれば、どんなに心強いか。大人も、子どもも、様々な人がいて社会がある、改めて気づかされる物語。2015/01/19
超運河 良
961
本を読むのは一度しかない人生の中で複数の経験や知識を得る事と抗議をしてる。有限の人生の中で人は不確実な明日へ行くために今、目の前に生きる事によって明日を切り開いていく。子供はいつか大人になって親になって行く。明日と言う日に、明日の母、父は有限の人生の中で存在していると言う確実な断言は出来ない。人生は、一日一日、目の前の事に背を向けるも向き合っていくのも人生。目の前にある事に感謝する大事な事を気がつくきっかけが出来た時に本当の有難さを感じるまえに常日頃から感謝する大事さが分かる。人生は感謝の気づき!2015/12/05
射手座の天使あきちゃん
958
明日と言えば岡本真夜「Tomorrow」 ♪涙の数だけ強くなれるよ 施設に暮らす子供たちを 知りもしないのに 決めつけないで 変わりはないよ君と同じ♪ 作中のカナちゃんの手紙 いやぁ、沁みました、泣きました、そしてその手紙に応えた有川さんに感動しました! 久々の有川テイストに大満足、もう言うことなし!! (^_^)v2015/04/22
にいにい
754
社会的発言力に乏しい児童養護施設を舞台に、施設の実態、真に必要な事柄を問題提起し、その内容に重苦しさを感じさせずに、話題となったあの施設ドラマも取り入れ、優しく、ほっこり引き込んでくれた。様々な恋愛や十八番の自衛隊も登場し、有川浩ワールド全開。最後に出てきたストーリーのように人気作家のこの作品が養護政策に一石を投じ、正しく注目されるといいなぁ~。アッコちゃんもハラハラしたけど、良かったな。カナ、ヒサや慎平、和泉のその後も楽しみ。福原、猪俣、真山カッコいい。目から鱗の読んでよかった一冊。2014/11/02
ダイ@2019.11.2~一時休止
750
児童養護施設の話。このテーマでは七河迦南が頭に浮かぶが、切り口は有川流で、最後の手紙に想いが込められていた。2014/08/29