内容説明
死を目前にした人にかつて食べた最上の味を完璧に再現する“最期の料理請負人”が挑む、極上のミステリー。「満漢全席」に拮抗する「大日本帝国食菜全席」とは一体何なのか！？７０年の時を超えた感動のラストを食べ尽くした瞬間、謎に包まれた幻のレシピが甦る。世界を魅了したＴＶ番組「料理の鉄人」伝説のディレクターが料理と料理人への愛情で描き切った驚嘆のデビュー作！
著者等紹介
田中経一［タナカケイイチ］
１９６２年東京都生まれ。立教大学法学部卒業後、テレビ業界へ。その後、フリーの演出家として独立。フジテレビ「料理の鉄人」など数々のテレビ番組の演出を手がけ、多くの受賞歴を持つ。現在はテレビ番組制作会社（株）ホームラン製作所を経営し、テレビ番組や食に関するイベント等を演出している（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
射手座の天使あきちゃん
205
さすがテレビ業界の方は多彩ですねぇ（笑） 主宰・鹿賀丈史の「ア・レ・キュイジーヌ！（料理はじめ）」で始まるテレビ番組『料理の鉄人」の演出家・田中経一さんの作品です。 「人生最期の料理請負人」佐々木が依頼されたのは、旧日本軍が満州国・ハルビンで創ろうとした「大日本帝国食菜全席」の再現 佐々木は幻のレシピを手に入れ料理を復活させられるのか？ 「麒麟の舌を持つ男」と呼ばれた男が創ったレシピを求めて壮大な謎解きの旅が始まります。 楽しめましたよん♪ (^_^)v2015/04/11
ナイスネイチャ
202
きた。今年ベスト！！。「料理の鉄人」のプロデューサーが書いた処女作。絶対音感の様に一度食べたら忘れない絶対味覚を持った男が主人公。「永遠の０」を思わす様な過去と現代をパラレルしながら進んでいくお話。（そういや百田さんも構成作家さんだな。）結末に近づくにつれページをめくる手が止まりませんでした！！2014/11/21
starbro
192
賛否両論はあるようですが、私は大変面白く読みました。今年のBEST10に推したい作品の一つです。全盛時の浅田次郎を思い出しました。２０４の魅力的なメニューを毎日1品でも食べられたら至福の時を過ごせそうです。次回作も大期待です！2014/10/20
あすなろ
112
なかなか読まされました。満州国の威信を賭けた料理人の半生を追う、現代の料理人。彼は、最期の料理人として麒麟の舌を活かし、末期の料理を作り糊口を凌いでいる。2人の時空を超えた料理人を見られる。ミステリー要素も結末も充分。但し、満州国における妻子の行動には、やや疑問符付くが。多分、初作品なのだろうが、今後に期待大。文章も描き方も読み易く、ストーリーが楽しめる一冊だった。本作品の読書のきっかけを与えて下さったさとさん、ありがとうございます。2014/12/16
punyupunyu
103
ミステリー仕立てで面白かった。第二次世界大戦中の満州を舞台に満漢全席を超えるレシピに取り組む直太朗が次代に残した思いに感動しました。充・幸・楊の三人を見事に融和させた真実は、いささか出来で、綺麗にまとまりの感もありましたが、気持ちの良い読後感でした。2015/04/18
