内容説明
真っすぐ家に帰って何が悪い。オレたち帰宅部にだって、汗と涙の青春はあるのだ。『サッカーボーイズ』の著者が描く余りものたちの新たな青春小説。
著者等紹介
はらだみずき[ハラダミズキ]
1964年千葉県生まれ。商社、出版社勤務を経て作家に。2006年『サッカーボーイズ 再会のグラウンド』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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再び読書
63
今までのはらだ氏の作品と比べると清々しさに欠ける。しかし、ある意味中学時代の葛藤を鋭く描いているのかも知れない。ただ、何故か心は弾まないし、読了時の充実感が無かった。もっと単純にスポーツに打ち込んでくれたら、もう少しスッキリするのだが、最後のカナブンの怪我が、この物語に影を落とす。この時期の少年をうまく描いているとは思うが、読んで良かったと思えなかった。複雑な読書でした。最後のカクテルはエメラルド・アイル?はたまた青いサンゴ礁か?興味をそそる。2017/08/10
真理そら
54
帰宅部の中学生の青春物語。小学生の息子がいきなり暴力をふるったという妻の嘆きから、直樹は自分の子供時代の暴力についての思い出に浸る。スポーツの得意な直樹は中学入学時はサッカー部か野球部を望んでいた。やっと入部できた野球部は野球どころではない問題があって直樹は2か月で退部し帰宅部生活に突入。カナブンやテツガクのその後も知りたい気分と、好きな相手にはきちんと告白すれば道は開けるという気分で読了。2024/08/07
七色一味
54
読破。父親の中学時代の思い出と、その息子が抱える問題が織り交ざった物語──かと思いきや。基本、父親の中学時代の思い出話がメイン。息子が抱える問題はどうするんだ!? と言うほど放置プレイなまま話は進んでいく。まぁ、息子の方は回想のきっかけってことなのか…。私的には、子供との絡みメインで話を進めて欲しかったような…。2011/08/31
acidrain
49
中学生という難しい年頃にそれぞれが部活を辞めて帰宅部となった青春もの。帰宅部だからといって地味な事ばかりでなく、恋をして苦い思いをしたり、思春期に入って自分の感情を抑えることができずに誰彼に喧嘩を挑んだり部活をしている人とは毛色が違うがそれなりに青春していると思う。運動はできるが特定の部活に入りたがらないカナブンや運動はできないけど勉強ができて映画が好きで哲学を読むテツガクなど、普段仲良くなるきっかけがない個性的な人たちが集って何だかスタンドバイミーみたいだった。個人的に後半から面白くなってきた。2012/09/07
Tanaka
38
帰宅部の3人(4人?)の物語。 最後が残念だなーって思ってたら、奥さんがまさかの!2013/07/29