内容説明
怒れ!この国は本当に大丈夫か!?政治三流、経済二流―知らないではすまされない無責任国家のタブーとは?2011年が、日本再建のラストチャンス。
目次
第1章 日本国債はなぜ暴落しないのか(日本の低金利の根本原因;日本政府の財政状態を知る ほか)
第2章 君には破綻の足音が聞こえないか(破綻は突然にやって来る;このまま無事に続くわけがない ほか)
第3章 20世紀の二大経済学者に学ぶ不況の原因と対策(ケインズ&シュンペーター先生登場;需要不足って何だ? ほか)
第4章 日本を強くする7つの提言(供給サイドを強くせよ;法人税を抜本的に引き下げよ ほか)
著者等紹介
辛坊治郎[シンボウジロウ]
1956年、鳥取県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、読売テレビ放送入社。アナウンサー、キャスター、プロデューサー、情報番組部長等を歴任。元読売テレビ解説委員長。現在、芦屋大学客員教授、大阪綜合研究所代表
辛坊正記[シンボウマサキ]
1949年、大阪府生まれ。一橋大学商学部卒業後、住友銀行に入社。慶應義塾大学経営管理研究科1年制課程修了(首席総代)。コロンビア大学経営大学院修士(MBA、優等卒業(ΒΓΣ会員))。ニューヨーク信託会社社長、住友銀行アトランタ支店長、住友ファイナンスエイシア社長、国際金融法人部長を歴任。日本総合研究所を経て現在、日本総研情報サービス代表取締役専務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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再び読書
29
いつもながら政治家の国債による財政に疑問を感じる。最終的には欧米並みの消費税率にあげて乗り切るつもりかとあきれる。天下りの構造改革ができない官僚の意識の低さに情けなくなる。法人税をさげることが逆に経済の活性化と、法人税の増加に繋がるのなら、すぐに実施すべきなのに、実行出来ない理由が知りたい。所詮現在の労基の問題も、実は実務労働者が一番割りを喰っている。本来は労働を減らすための施策をする管理者に仕事をさせるべき。政府の政策にはあきれ果てる。この未来、ぼくらの老後が海外逃亡しかないのか?と情けなく思う。 2016/08/12
kochi
12
ジャック・アタリの『国家債務危機』の息抜きに読み始めたのだが、日本の現状を考えると、息がつまってきた。「日本国はこのままでは破綻だ。構造改革をすすめて、経済成長しなければ」が本書の趣旨だが、家計と違い、国家の計は「入るを量りて、出ずるを制(為)す」式の心構えでは肝心な点が、なかなか理解できないのも確かなところ。みんなで勉強しますか?2012/05/31
nobody
8
自衛官の父の元生まれた辛坊は“税金泥棒”との白眼視と戦いながら育ち、より一層国家と一体化することで己のアイデンティティを保ち、やがて国の行いに間違いはないとするメンタリティを獲得した。そして命を失いかけた太平洋上のヨットで自衛隊に救命された時、それは信仰へと化した。もはやインチキ占い師は神格化された。国家を絶対化する者の末路。かつて無数の若者に天皇国粋主義を洗脳し、死なせ、その責任を全くとらなかった平泉澄というのがいた。辛坊の辿るのは平泉と同じ道になる。素直に『経営側と国家から見た純粋まっすぐ日本経済論』2022/05/24
JUN
5
物事には色々な観点があるということが、非常に勉強になった。2024/01/26
かも
4
★★☆☆☆2011年の本だから論調が古いが、国債乱発の問題や護送船団方式の弊害の説明などは分かりやすい。本の要旨を簡単に言うと、経済を正常化して国として成長しないといつか日本国債が暴落して日本はダメになる、だから7つの提言をしますよ、という話。ちなみにその7つは、①供給サイド=企業を活性化させる②法人税を下げる③労働力の流動化④内需拡大ではなく外需⑤FTAを結びまくる⑥徹底的な規制緩和⑦行政指導などの官による規制の撤廃。発刊から10年後の今は、残念ながら7つの提言のいくつかは明確に否定されている。2020/06/04