百万円と苦虫女

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  • サイズ B6判/ページ数 268p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344015111
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

ひょんなことからうっかり前科ものになってしまった鈴子は、どこにいても実に所在がない。ならばいっそのこと、所在そのものをなくしてみよう!そんなネガティブだかポジティブだかわからない発想から、『百万円貯めては住処を転々とする』ことに。ままならない人生を、「えぇい、ままよ!」とカート一つで旅に出た鈴子。そんな彼女を待ち受けているものとは…。ちょっとビターで憎めない女の子の旅物語。

著者等紹介

タナダユキ[タナダユキ]
1975年福岡県生まれ。映画監督。2001年に初監督作品で主演も兼ねた「モル」がぴあフィルムフェスティバルでグランプリを含む2冠に輝く。04年には伝説のフォークシンガー、高田渡のドキュメンタリー映画「タカダワタル的」を監督。同年、監督・脚本作品「月とチェリー」公開。07年には、脚本を手がけた「さくらん」(安野モヨコ原作、蜷川実花監督)が大ヒットを博す。また、脚本・監督作品「赤い文化住宅の初子」(松田洋子原作)が公開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

75
映画にもなった作品だそうだ。帯で蒼井優ちゃん=鈴子と知り、読んでいる最中もそのイメージから離れられず(嫌じゃなかったからいいけど)。始まりはなんとも気の弱そうな女の子が突然の前科持ちに。心の引っかかりの「100万円」を貯めて自分を知っている人のいない場所へと流れていく。サイズの合わない手づくりカーテンが今の自分を現わしているのかもしれない。自分がしっくり合う場所を求めて。相手を傷つけないで言葉を選ぶ=自分も傷つきたくななのかもしれない。弟の切なく苦しい言葉。自分が素直になった瞬間の言葉なのかもしれない。2013/02/02

irodori

26
ひょんなことから、百万円貯めては住処を変える旅に出た女性のお話です。どうあがいても人と関わらず過ごすことは出来ないんですね。「誰か」がいて「自分」が形成される。分かり合うことは困難だから言葉にする。不器用な鈴子を見てると「当たり前」を普通に出来ることに感謝ばかりです。2014/06/15

くらげ@

13
(☆☆☆☆)おもしろい本でした。普通の女の子がふとしたことから前科もちになり、家に居づらくなって100万円貯めたら家をでていくことを決める。そして新しい土地に行くたびに減った分から100万円を貯めて流れていく。その土地、土地で出会う人々、そして恋。年の離れた弟との手紙。最後はまさかの結末で・・。その後鈴子がどうなったのか、まだどういう出会いをしていくのかがとても気になりました。続編でないかしら。2012/06/17

mikea

11
ちょっとしたタイミングや思い込みで、思わぬ展開になってしまう・・・そんな人間の煩わしさがよく伝わってきました。何も悪いことしていなくても、世間から悪者扱いされてしまったり。ラストは切なかったです。言葉にして伝えることは大切ですね。2009/11/21

野のこ

8
以前映画してたな、と気になって借りました。本の百万円札が可愛い。不器用な鈴ちゃんだけど、中島くんもそうとうぶきっちょくんでした。ドーナッツ一個で再会できてたなんて人生(未来)って不思議。「何も言えない関係になるのは不幸」考えされられました。弟の成長も気になるので続編あればいいなぁ。2016/06/17

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