内容説明
レイプ、詐欺、誘拐、殺人などの手口と法網をかいくぐる方法を詳述した『悪魔のガイドブック』が大ベストセラーとなっていた。そんなある日、4人の不良少年グループがその本を参考にして少女を輪姦する事件を引き起こす。版元の星流社社長・金山言訓は世間から非難を浴びるが、表現の自由を盾に責任を認めようとしない。その矢先、金山が何者かに麻酔弾を打ち込まれる事件が発生する。民主主義へのテロか。それとも正義の制裁か―。社会的に非難を浴びる人物に、情け容赦なく麻酔弾を撃ち込む「私刑人」とは何者なのか?アメリカ同時多発テロ以降、混迷を深める現代社会において正義の基準とは何かを鋭く問う、森村ミステリーの金字塔。
著者等紹介
森村誠一[モリムラセイイチ]
1933年埼玉県生まれ。青山学院大学卒業後、10年間のホテルマン生活を経て作家活動に入る。『高層の死角』(第15回江戸川乱歩賞受賞)、『腐蝕の構造』(第26回日本推理作家協会賞受賞)、『人間の証明』(第3回角川小説賞受賞)など数多くのベストセラー作品を著し、本格派推理小説の世界で不動の地位を築く
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。