内容説明
パリに生き、パリに散った物理学者、湯浅年子―戦時下のフランスで多難の研究活動を送り、のちに国際的に活躍した、日本人初の女性物理学者の生涯を書き綴った渾身のドキュメント。
目次
第1部 ジョリオ=キュリー夫妻を師として(序―一九四〇年初頭までのあらまし;年子と独占領下の仏科学者たち;崩れゆくベルリンで;科学と平和のために―年子が見た戦後のジョリオ=キュリー;年子が回想するジョリオ=キュリー夫妻)
第2部 年子の立体像を求めて(年子のなかのキュリー夫人;年子の原子核研究をめぐって―一九四九~八〇年;年子の科学と文芸;年子の科学と宗教―そして老いと病と死と;年子と祖国日本)
第3部 回想(湯浅年子回想―フランスの知友による;湯浅年子追想―日本の知友による;追懐―親族の方々による;思い出すことども―友人・後輩による;遺された資料にみる湯浅年子;エピソードいろいろ―思い出とともに;湯浅年子の碑建立;「湯浅年子」その後)
著者等紹介
山崎美和恵[ヤマザキミワエ]
1945年(昭和20年)、東京女子高等師範学校理科卒業。1949年(昭和24年)、東京文理科大学物理学科卒業。理論物理学(素粒子論)専攻。理学博士。埼玉大学名誉教授。1965年(昭和40年)にはフランスの湯浅年子も所属していたオルセー原子核研究所に滞在、1992年(平成4年)より、お茶の水女子大学ジェンダー研究センターにて湯浅年子資料に関わり、以来、湯浅年子関係のさまざまなプロジェクトや研究報告、解説、執筆等に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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