目次
1章 においをミクロの世界から理解するための有機化学の基本(におい分子の構造の基礎事項;におい分子の性質;におい分子の構造解析の基本手段)
2章 におい素材のにおい研究の基本(におい素材のにおい特性の解析;におい素材のにおい成分の分析方法;官能評価の基礎)
3章 においを感じる仕組み(嗅覚メカニズム)に基づいたにおい素材のにおい解析(においを感じる仕組み;GC‐MSによる複合臭の解析)
4章 においを発する素材のにおい解析の実践(植物のにおい解析の実践;食品のにおい解析の実践)
5章 におい分子の構造変化によるにおいの変化(におい分子の構造の変化がにおいをどう変えるか;白檀の重要なにおい成分サンタロール類の構造変化とにおいの関係;バニリン誘導体の構造変化とにおいの関係;ベチバーの主要成分クシモールおよびその誘導体の構造とにおいの関係;γ‐ラクトン類の構造とにおいの関係)
著者等紹介
長谷川登志夫[ハセガワトシオ]
1981年埼玉大学理学部化学科卒業。1983年東京大学大学院理学系研究科修士課程修了(有機化学専攻)。埼玉大学教務職員。1989年理学博士(東京大学)。1995年埼玉大学助手。1999年埼玉大学助教授。2006年埼玉大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆあん
3
手元に置きたいフ2022/07/20
やん
2
人の五感のうち最も研究が遅れているのが嗅覚。においを客観的に評価することは大変難しく、人による官能評価が最も優れた評価方法になっているらしい。本書はにおいの元となる有機分子について分かりやすく説明している。におい分子の構造の変化でにおいが変わることや、におい解析の仕組みなど、ミクロの世界からにおいを系統的に学べる教科書的本だが、羅列的な味気なさなど全くなくコラムも含めて面白く興味深く読めた。スポーツでかいた汗の匂いはシャワーで落とせるか→におい分子は親油性なので石鹸などに含まれるの界面活性剤で落とすなど。2021/06/30