出版社内容情報
薩摩や長州の討幕派は大政奉還の後も、倒幕を目指して活動を続けていた。そしてついに、幕府を廃止し、新政府の成立を宣言した、王政復古の大号令が発せられた。近藤勇を筆頭とする新選組は、薩長を中心とした新政府軍との対決に突き進んでいく。
内容説明
ついに、王政復古の大号令が発せられる!近藤勇率いる新選組は、薩長を中心とした新政府軍との戦いに突き進む。「新選組戦記」シリーズ第2弾!
著者等紹介
小前亮[コマエリョウ]
1976年、島根県生まれ。東京大学大学院修了。専攻は中央アジア・イスラーム史。2005年に歴史小説『李世民』(講談社)でデビュー
遠田志帆[エンタシホ]
秋田県生まれ。イラストレーター。書籍の装画や挿絵などで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いこ
74
上巻が伊東甲子太郎の参加まで、この中巻は山南の脱走から、鳥羽・伏見の戦いまでが描かれています。11歳だった語り手の市之助も14歳に。「歴史ものはちょっと」って人でもこれなら大丈夫。めったに本気を出さない近藤(32)とか、すれ違う娘がみな振り返るほどの美男土方(31)とか、角ばった顔とうっすらと伸びたあごひげが特徴の永倉(27)とかとか。読んでいると、その人物が目に浮かんでくるような描写で、歴史が自分の前にいきいきと立ち上がってくるよう。ただ、多少史実と違う演出もあるようで、物語として楽しむ方がいいのかな?2020/03/16
はじめさん
25
天然理心流 「中」目録 術許し。/ 怪我で右手が利かないため、左手の石飛礫を磨いた市村鉄之助…ではなく村田市之助。剣が使えないため、正式な隊士にはなれないが腐れ縁の試衛館メンバーとは心で繋がっている。今巻では、伊藤甲子太郎の加入から、油小路を経て戊辰戦争へと。市之助の新たなる武器・土佐ドラゴンガイから託された拳銃。ますますピースメーカー鐵みたいになってきたぞい。 / 名前すら出ない原田左之助や山南さんが病を得ていたので、違う世界線かと思ったが、史実をなぞる。中学生向けなので、幕末史追う教材に適してるかも。2020/04/05
えみ
23
妖しく光を放つ鮮血の花が鮮やかに開花する百花繚乱の章。中巻。新選組、京にて最盛期を迎える。最低限必要箇所以外は除いて、出来る限り単純明快に新選組とその時代背景を伝えようという配慮が素敵だと思う。小難しい話も史実にはない事件や人物の入れ替えなどで物語として面白く読ませてくれる。勝てば官軍という考えはいつの世も変わらず、教科書には「政治の為」に戦った倒幕派は書かれているが「義の為」に命を賭してまで戦った佐幕派の事は記載されていない。だから本書を読み子供の頃から彼ら徒花の存在を知り愛でる人が増えて欲しいと願う。2020/05/03
陸抗
21
山南さんが居なくなり、藤堂もまた。時代の流れに翻弄され、一番大事なものにしがみついた近藤さんの選択が、どんどん仲間を失うきっかけになったような気がして仕方がない。ころころと立場を変えたら、それはそれで魅力を失いそうだけど。2023/06/24
小雀✡ずーっと積読減強化月……
18
伊東甲子太郎入隊から鳥羽・伏見の戦いまで。 ……戦記と言う事で幕末の戦いは結構描かれている…が、何だろう…事実誤認と言うかね。上巻で原田左之助、山崎丞、島田魁が出て来ないと書いたが、そう言えば源さん居ないじゃん!と気づいた(…いや、源さん影薄いから💧←) 新選組を語る上でオリジナルストーリーを組み込むのは構わんのですが、重要な部分を端折ったり、嘘を書かれるくらいなら、いっその事ファンタジーに特化してもらいたい。 ここまで読んだので下巻も読みますけど期待はしていません。2020/05/19