出版社内容情報
世界平和の実現のために、古代オリンピックを近代に復活させ、その開催に力をつくした、フランスの教育者ピエール・ド・クーベルタンの生涯を紹介した伝記。オリンピック・パラリンピック教育に役立つ1冊。
大野益弘[オオノマスヒロ]
著・文・その他
内容説明
古代オリンピックのような、平和をもたらすスポーツの祭典を復活するために、クーベルタンはすべてをかけた。
目次
貴族の少年
『トム・ブラウンの学校生活』との出会い
教育にスポーツを取り入れる
さまざまなオリンピック
ブルックスとの出会い
オリンピック提唱の失敗
オリンピック復興会議の準備
パリ会議
第1回オリンピックの開催に向けて
第1回アテネ大会開催
ギリシャとのたたかい
万国博覧会
芸術競技の実施
日本がオリンピックに初参加
オリンピック・シンボルの誕生
著者等紹介
大野益弘[オオノマスヒロ]
ノンフィクションライター・編集者。株式会社ジャニス代表。日本オリンピック・アカデミー理事。日本スポーツ芸術協会理事。1954年東京都生まれ。福武書店(現ベネッセ)などを経て編集プロダクションを設立。オリンピック関連書籍・写真集の編集経験多数。筑波大学大学院人間総合科学研究科スポーツ健康システム・マネジメント専攻修了
しちみ楼[シチミロウ]
1983年東京生まれ。漫画家。2017年リイド社が運営するWeb漫画サイト「リイドカフェ」にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shiho♪
23
近代オリンピックがどのように誕生したのか、クーベルタンの人生を通してよくわかりました。クーベルタンの信念の根底にあったのは、『スポーツは世界の人々をつなげ、平和を築けるはずだ』と。まずは母国フランスでスポーツ教育に取り組みます。そしてオリンピックの復活に着手。しかし、うまくいかなかったようで、各国の思惑があったり、理解が得られなかったりとだいぶ苦労したのが伺い知ることができました。クーベルタンと同時期に日本では嘉納治五郎もスポーツ教育に心血を注ぎアジア初のIOC委員になったことも興味深かったです。2021/05/25
雨巫女。@新潮部
12
《私-図書館》クーベルタンさんが、フランスの人だったんですね。オリンピックが、始めるのも、続けるのもあんなに不安定で、困難だったとは、知りませんでした。2021/09/10
おはなし会 芽ぶっく
12
1894年6月、パリの万国博覧会に際して開かれたスポーツ競技者連合の会議で、 クーベルタンはオリンピック復興計画を議題に挙げ、満場一致で可決。第1回大会は、1896年、古代オリンピックの故郷オリンピアのあるギリシャで開催することも採択されました。また、古代の伝統に従って大会は4年ごとに開催すること、大会は世界各国の大都市での持ち回り開催とすること、大会開催に関する最高の権威を持つ国際オリンピック委員会(IOC)を設立すること、など、近代オリンピックの基礎となる事柄が決定。近代オリンピックの始まりです。 2020/03/19
とかねね
3
今に続く近代オリンピックの形をつくった人物の物語でした。最初からスムーズに開催できたわけではなく、クーベルタンが思い描くようなオリンピックまでには紆余曲折があったようです...。オリンピックは世界中の人がスポーツで繋がる平和の象徴。戦争で開催できない時もありましたが、これからも続いてほしいですね。2019/12/20
阿輸迦
2
「参加することに意義がある」はエチェルバート・タルボットの言葉。これをクーベルタンが演説で引用したことから世界に広まった。2022/05/22