内容説明
クリスチャンは気のいいトロルと森のどうくつで暮らしていました。彼の日課は、望遠鏡をつかって、川向こうにたつお城を観察することでした。いえ、もっと正確にいうならば、お城のお姫さま、マリゴールドのことが、気になってしかたなかったのです。クリスチャンは気づいていました。お姫さまがいつもひとりぼっちなことを。じつはマリゴールドは、妖精からある呪いをかけられていたのです…。
著者等紹介
フェリス,ジェーン[フェリス,ジェーン] [Ferris,Jean]
作家としてデビューしたのは、30歳を過ぎて自分の娘たちが中学に入ってから。ヤングアダルト小説『AMEN,MOSES GARDENIA』(未訳)が、1983年に刊行された
ないとうふみこ[ナイトウフミコ]
東京都府中市出身。英米児童文学翻訳家
池上小湖[イケガミサコ]
大阪府生まれ、NY育ち。米国の大学院では臨床薬学を専攻。メディカル通訳・翻訳などと並行し、『朝のひかりを待てるから』(小峰書店)などを手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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oldman獺祭魚翁
41
図書館 お伽噺の定番 悪い女王と可哀想なプリンセス そして彼女を助けるヒーローなんですが、チョッと毛色が変わっているのは、プリンセスが結構オヤジギャグをとばしたり、Pメール(Pigeon mail)があったりととても楽しい一冊です。こういう本を課題図書にするセンスが欲しいもんです。2018/06/22
sui
24
可愛いさに惹かれて古本で購入。期待薄で読んだのに、面白くて一気に読みました。家族に囲まれながらも母親に愛されず孤独に育ったマリーゴールドが、Pメールでクリスチャンに初めて打ち明けた心の叫び。恋愛モノが苦手な私が抵抗なく読めたのは、マリーゴールドが「恋愛できる相手」ではなく自分のありのままを見せられる「親友」を求めていたからかも知れない。愛する人が同時に親友でもあったなら、それは本当に幸せだよね!Pメールも、マリーゴールドのジョークも可愛かった。児童書はやっぱりいいですね♪̊̈♪̆̈♪̊̈♪̆̈♪̊̈2016/03/31
小夜風
22
【図書館】面白かった♪最後までドキドキハラハラしながら楽しく読めました。自分の意思や主張がはっきりしているヒロイン、ゾワッとさせる悪役、めでたしめでたしの後に最後ええっ!と思わせる余韻……まるで最近のディズニープリンセス映画みたいだなって思いました。いろんな時代が混ざっていながら、クリスチャンとマリゴールドが伝書鳩で手紙をやり取りする「Pメール」は現代的だったり、トロルにケンタウロスに妖精……こんな世界に自分も迷い込みたいな♪2015/06/14
かもめ通信
21
「食いしん坊にお勧め」「王子様を待っているだけじゃないおとぎ話」「オヤジギャグ連発?!」他方面から寄せられた情報に(いったいどんな本なのだ?!)と興味津々で読んでみた!隅々まで楽しめる素敵なお話なのだけれど、言葉遊びがツボにはまってニヤニヤ笑いがとまらなかったw2018/05/23
mizuki
12
可愛らしい表紙だったので思わず手にとりました。物語もとても可愛らしく、悪い王妃が出てくる辺りがど定番‼︎ですが、大切なことを教えてくれる素敵なお話です。なかでも、本文に出てくる友情の誓いが素敵です。わたしはあらゆる思いや、悲しみや、よろこびをあなたにうちあけ、けっしてうそをついたり、ごまかしたりしないことを誓います。そして、いつでもあなたの話に耳をかたむけ、助言となぐさめと友情を提供することを誓います。こんな素敵な友情を誓いあえる相手にこれから出逢えるよう、多くの子どもたちに読んでほしい一冊です。2015/05/08