内容説明
千波の携帯に、突然『潮風』と名乗る人からのメールが送られてきたのは、去年の五月十日の木曜日のことだった。メールの言葉に励まされて、千波は卒業式を迎えたが…。
著者等紹介
三輪裕子[ミワヒロコ]
1951年、東京生まれ。『ぼくらの夏は山小屋で』で講談社児童文学新人賞受賞。『パパさんの庭』で野間児童文芸賞受賞。日本児童文学者協会会員
せきねゆき[セキネユキ]
埼玉県川越市生まれ。津田塾大学国際関係学科卒業。絵本の作品に『晩夏』(新風舎/文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪丸 風人
4
ボス女子より目立ったために突然いじめの標的になってしまう主人公。“休み時間は針のむしろ、授業中だけが心穏やかに過ごせる時間”という日々に光をくれたのは、謎の同級生とのメール交換でした。いじめ解決、めでたしめでたしの展開には驚きましたが、ラストは爽やかで良かったですね。“自分を守るためには、時には逃げるってことも必要“という主人公の母にも共感しました。孤立しても挫けないためには、①大好きで打ち込めることを持つ、②誇りを失わず出来るだけの努力はする、という考え方もいいですね。(対象年齢は11歳半以上かな?)2020/03/25
本ぺんぎん
3
中学生くらい対象かな。よかったです。変な偏りもなく、読後感もよし。好き嫌いがそんななさそうだし、感想もそれぞれが持ちそうだし、読みやすいので、読書感想文の課題図書とかになればいいと思いました。2011/09/11
森乃あさ
2
いじめ問題をうまく扱っている。 「やさしい音」というタイトルは、「潮風」 からのメールの音。いじめも一人でもこんな風に 支えてくれる人がいると強くなれる。 いじめにあっていないけど、クラスにはある。 そんな子たちに読んでもらいたい。 あなたが「潮風」になれる。 こんな風に使える携帯電話は、温かい。 2013/12/20
だいきち
1
中学3年の千波が主人公。無視はきついなあ。しずかないじめ。学校に置き忘れた携帯電話をきっかけに、励ましてくれるメールがたびたび入るようになって相手は誰かわからない(同じクラスの男子ということまでしかわからない)ままメールのやり取りをする。閉塞感におかくしなってしまいそうでも、そのメールに救われる。最後は相手と会える。2017/10/11
✿クローバー✿
1
読書感想文にした!2012/08/14