内容説明
サダコちゃんの小さな赤い折り鶴が、兄さんに抱かれて海をわたりました。原子爆弾のせいで血液のガンになったサダコちゃんが、「鶴を千羽折ると願い事がかなう」と信じて、折ったものです。鶴はいま、ニューヨークのツインタワービルでなくなった人たちのためにつくられた場所に展示されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雨巫女。
13
《書店》原爆とグランドゼロの話。被害に遭うのは、弱者ばかり。しかし、悲しい話ですが、風化させてはいけない。2011/08/04
おはなし会 芽ぶっく
10
図書館本。原爆からの白血病になてしまったサダコちゃん。原爆の子のモデルです。願いむなしく亡くなってしまいますが、彼女が残した折り鶴が、アメリカへ。9.11同時多発テロ…現在はトリビュートセンターで彼女の折り鶴に会えるそうです。2018/03/12
まげりん
7
読んでてむなしくなった。こんな思いをして死んでいった子供が居るのに、今を生きている私たちって何してんだろう?9.11とか中東の内戦とか、全然成長してないじゃない。いつまで争って人の命を奪っているんだろう。せめて、せめてこんな人たちがいて、必死に生きていたことを知ってもらいたいと思ったオバマ大統領が広島を訪れる3日前。2016/05/24
niaomi
6
<学校からの平和についての読み聞かせ依頼にて、本探し中>原爆を浴びたことにより血液のガンになった女の子が折ったツルがグラウンドゼロに展示されているというお話。自分の病名を知りながら、けなげに頑張る少女の強さが素晴らしい。2015/11/03
ヒラP@ehon.gohon
6
広島の原爆とニューヨークのビルにジェット機が突っ込んだ同時多発テロ事件を結び付け、それぞれにテレビ画面に生々しい映像が悪夢ではなく現実であることを、このお話の折り鶴が伝えてくれます。 折り鶴には「祈り」があるのです。 折り鶴は、原爆症で若くして命を落とした禎子さんが折り続け、保管されていた鶴なのです。 そして、佐々木禎子さんは原爆の子の像のモデルになった女の子なのです。 このエピソードを通じて、平和の大切さ、原爆の重さは決して過去形ではないこと、多くの思いがこの絵本に込められました。 2010/09/26