内容説明
林のなかで自由気ままにくらしていた豚に、ある日とつぜん、文化的生活がふってきた!おまけに奥さんやこどもまでいるのです。「ねえあなた、誕生日にミンクのコート、プレゼントしてくださる?」「豚がミンクのコートをきるのか?」豚はおどろいてしまいました。「こっちのおれは、にげてきたのにあっちのおれは幸せやってるんだ」怖くて、おかしくて、かなしいせりふがちりばめられた現代の寓話。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Natsuki
45
林の入り口にある豚小屋で、自由気ままに暮らす豚。そんな豚の平和な毎日に「文化的生活」が襲いかかる。腑に落ちないままに、「文化的生活」に取り込まれていく豚の行く末は!?・・・初版1987年のオリジナル版は、佐野洋子さん(母)の文に、広瀬弦さん(息子)の絵。後に復刊された版では、絵も佐野洋子さんが描いている。個人的にはオリジナル版の組み合わせの方が好み。このお話が醸し出すゾワゾワ感にピタッとくる。あっち側でもこっち側でも、自分にとって心地よく安心して暮らせるなら、どっち側でもいい。2019/03/09
ちゅら。
1
「幸せ」のありかたを見つめなおす、児童書。玄さんの絵で再読。2014/09/11