出版社内容情報
「みいちゃんがかわいそうだった。おばあさんがひろしまの話をしてくれた」(小学3年生)。「一度は、親子で読まなければならない絵本」(35歳のお母さん)。ノーベル平和賞候補になった丸木俊さんの孫たちへの遺言です。
幼児・小学校低学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
105
絵本。本当に原爆は残酷ですね。こんな地獄の光景を見て、家族を失って、悲しみに暮れた人たちが70年前に沢山いたことがとてもつらいです。2015/08/29
みゃーこ
79
こんな人災があったという事実を語ることがもはやタブーとすら感じるし信じることもできない。この世に地獄はあった。しかも人間がやったことだ。あとがきにあるように、誰も信じることをしたがらないほどの光景だったんだろう。他人事のようだ。この世にこんな現実があるんか、最上級の悲惨だ。怖い。2013/07/26
藤月はな(灯れ松明の火)
70
原爆や戦争の記憶が薄れ、原発再稼働が思案される中で読み継がれて考えてほしい絵本。みぃちゃんが朱色の箸を持って桃色のご飯を食べていた時にピカが落された。写真によって「原爆=きのこ雲」という印象ができたが、広島にいた人々には巨大な光線で全てを地獄にした「ピカ」だったのだ。その時からみぃちゃんは七歳のまま。羽を焼かれて飛べなくなった燕、赤ちゃんが死んだと知った若い母親が川の底へ沈んでいったこと、「地獄でもこんなに惨くはない!」という叫び、日本人だけではなく朝鮮人や韓国人の人、ピカを落としたアメリカ兵も死んだ事実2014/10/14
yomineko@ヴィタリにゃん
68
原爆を2発も落とた事を恥ずかしいと思わないのだろうか。リトルボーイなどという名前を付ける愚かさに声も出ない。地獄もこれより酷い事はないだろうと書いておられる、その凄惨さ。二度と使ってはいけない!!!はだしのゲンと共に読みたい本です。2023/04/26
あん
65
図書館の【戦争と平和】の特設コーナーから。原爆のことを描いた絵本。息子と一緒に読みました。私自身が初めて読んだのは小学生の時、子ども心にも強烈な印象がありましたが、大人になった今改めて読んでみて、衝撃が言葉で立ち上がってきました。原爆を落とされた深い悲しみ、怒りが伝わってきます。昨年子供と一緒に訪れた広島で見た原爆ドーム、原爆資料館、今のとても綺麗な町並み、全ての情景が目に浮かび、心が痛くなりました。人が起こさなければ戦争なんて無いんだということを、改めて考えさせられました。2017/08/13