内容説明
教育改革の道を、教育本来の人間主義的理念に求める。教育改革への視座。
目次
1 国家主義と人間主義(何のための教育か;日本人の教育思想;教育改革と学校教育)
2 人間観と教育観(教師の資質―児童観=教育観としての「性向善説」;少年非行への視点;子どもの自殺について―3層のロゴセラピーのすすめ)
3 人間主義の学校へ(学校再生の可能性;「人間性」と「学力」―「善さ」への働き)
4 思想のある教育を(何が子どもたちの伸びる力を阻んでいるか―思想のない教育;21世紀を展望した教育の在り方)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鵜殿篤
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今からちょうど30年前、臨時教育審議会が終わるころに書かれた本。戦後教育の行き詰まり感が絶頂に達した頃と言える。(この後に、いわゆる「ゆとり教育」が始まって、新しい局面を迎えることになる)。高度経済成長後の教育の行き詰まり感に対して一つの視点を与えている本と言うことはできる。 そんなわけで時代の風潮を端々から感じることはできるものの、意外に古くなってはいない。というのも、時事問題を扱っているように見えながら、語っている本質はいつもの通り超時代的で普遍的な教育のあり方だからなんだろう。2017/08/29