内容説明
婦人相談員は売春防止法によって設置され、性暴力、DV、人身売買など、さまざまな困難を抱える女性たちに寄り添ってきた。本書は、これまであまり光をあててこられなかった婦人相談員の証言から、彼女たちの人生とともに、彼女たちが出会ってきた女性たちの物語を紡ぎ、女性の苦難とつながりの物語を歴史(herstory)として記録したものである。
目次
第1部 婦人相談員の歴史(売春防止法前史;売春防止法の成立;高度経済成長と売買春の変化;追加される法律と制度;婦人相談員の仕事)
第2部 婦人相談員の物語(婦人相談員こそ天職―高里鈴代(1977年‐1980年、1982年‐1989年)
支え、支えられる関係はいつまでも続く―早川和江(1984年‐2004年)
好きな仕事をして人が喜んでくれるなら最高―中田美佐子(1987年‐2012年) ほか)
第3部 婦人相談員から女性相談支援員へ(婦人相談員の時代;社会の変化と若い女性たちへの支援;困難な問題を抱える女性への支援に関する法律の成立;未来にむけて)
著者等紹介
村本邦子[ムラモトクニコ]
Ph.D.立命館大学教授、臨床心理士。1990年に女性ライフサイクル研究所を設立、DVや性暴力、災害、戦争などトラウマの臨床に取り組む
松本周子[マツモトシュウコ]
熊本県水俣市福祉課女性相談員、元全国婦人相談員連絡協議会会長。淑徳大学で社会福祉を専攻。1988年より婦人相談員。民間活動として、DV被害者母子の回復プログラム、地域の支援者養成講座も実施している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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